1960年代からセッション・ドラマーとして、数多のアーティストのバックでドラムを叩いてきたAlan Whiteは、1972年のツアー中に突如脱退したBill Brufordの後釜として、急遽参加を要請されたのは、オールド・ロック・ファンには有名な逸話だろう。以後、離散集合を繰り返してきたバンドで、創始者の故Chris Squireと共に、屋台骨として欠かせない存在になっていった。
SunHeroは、1988年と1992年の来日公演で彼の雄姿を目の当たりにしたが、2003年の来日は名盤「こわれもの」(1971)・「危機」(1972)当時の最強メンバー5人でのツアーだったため、同行しなかった。その後、もはやどちらが元祖でどちらが本家か分からない面子で、2つのYESが相次いで来日したが、二兎を追う者は一兎も得ずだった。
若い頃なら、間違いなく二者両択だったろう。共に5桁のチケット代では、堪ったものでは無い。円高になろうが、デフレになろうが、どうしてライブのチケット代は、高騰し続けるのだろうか?これが株価だったら、こんなに有難い銘柄は無い!老後の資産形成は確実に安泰だ。それで、老後も足繁くライブに出掛けられたら・・・・It's only dream after dream.
さて、Steve Howeが牽引することになったYES、今秋のライブは彼がプロデュースした新作のようなギターがメインになるのだろうか?それよりも、長年サポート・メンバーに甘んじていたBilly Sherwoodが、正式にSquireの後任ベーシストに収った。数々のトリビュート・アルバムで暗躍してきたSherwoodのお手並み拝見といきたかった。
因みに、Whiteの後任には、2016年頃から助っ人ドラマーとして参加しているJay Schellenが就く。彼は1980年代初頭(?)、YESの創設メンバーの一人=Peter Banksと一緒に活動した事もあるアメリカ人ドラマーで、やがてBilly Sherwoodの様々なプロジェクトに関わるようになった。Whiteが細菌性の関節感染症でフル・コンサートをこなせなくなった際、Sherwoodの推薦でYESに関わることになった。
今秋の来日では、Howe, White, Downes, Davison, Sherwoodと5人しかクレジットされていないが、実際にはSchellenも同行し、大半の曲でドラムを担当することになっている。Whiteが来日したとしても、アンコールに登場して演奏する程度だったようだ。
<今秋の来日公演のトレーラー>
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