〔MX4D〕ルパン三世 カリオストロの城 (1979日本・2014年リマスター版)

昨晩、日比谷線・東横線・横浜線と乗り継いで、TOHOシネマズららぽーと横浜に行った。鴨居駅から最短ルートでららぽーと横浜の3階へ急行したが、TOHOシネマズのエリアに入った時、既に上映開始時刻の17:35だった。どうせ最初の10分は予告編だから大丈夫と、自分を落ち着かせて、スマホ・アプリで予約しておいたチケットを発券。座席に着くと、客席の明かりが落ちて、映画が始まった。辛うじて間に合った作品は、「新宿スワンⅡ」でした。

地下鉄の駅で買ったMATCHは、開始早々に飲み干してしまった。たちまち額に汗が滲んだ。否、体中が汗を搔いていた。男性用汗拭きシートが、真冬に役に立つとは思わなかった。映画一本じゃモッタイナイと欲張った結果、上映開始には間に合ったが、最初の10分くらいは、よく覚えていない。否、本当にお目当てだったのは、「ルパン三世 カリオストロの城」のMX4D版の方だった。

TVとレンタル・ビデオ、どちらで最初に観たのか、もはや覚えていない。確かなことは、映画館で観るのは、これが初めてということだ。モチロン、DVDになった際に購入したが、TVで何度も見ていたものとは思えない画質だった。VHSから起こして、ノイズを極力取り除いたようだが、画質の劣化は否めなかった。

そしたら、2014年リマスター版が登場した。評判が良かったので、ぜひ見たいと思ったが、二週間程度の短期上映で、どうせすぐDVD/Bru-rayが出るだろうと、あっさり諦めてしまった。実際、すぐにウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンからDVD/Bru-rayが発売されたが、Bru-rayの切り絵のように味気ないジャケットに、破格の高価格。楽しみにしていた分、ファンを馬鹿にした売り方に、ヘソを曲げてしまった。

昨年末に、ららぽーと横浜へ映画を見に行った際、「ルパン三世 カリオストロの城」のMX4D上映があることを知った。当然、最初は通勤経路上の新宿で観るつもりだったが、既にネット予約でイイ席がほとんど押さえられていた。勤務先から近いのは六本木ヒルズだが、帰りの電車の時間がネックだった。逆に自宅に一番近い府中だと、上映開始時刻に間に合わない。まさか横浜が終バスに間に合うとは!

毎月一日はファーストデイ料金だが、本作に関しては、いつ見ても2,200円だった。普通にMX4Dを観ると、鑑賞料金 1,800円+MX4D料金 1,200円=3,000円だから、ファーストデイ料金が適用されても2,300円。実は、SunHeroは特別料金とは知らなかったので、最初からファーストデイ狙いだった。新宿でイイ席が取れなかったのは、そういう輩が多かったんじゃ無いかと思う。

当日になって、残業する必要が無くなったので、遅い昼休憩の間に、一か八か「新宿スワンⅡ」も予約した。中目黒での乗換時間が一分しかなかったので、大抵の乗換案内アプリでは次の電車を薦めてきた。一本前の電車で検索すると、その電車が出てくる。中目黒なら、一分で乗り換えられるでしょ?実際には30秒くらいしかなかったが、無理矢理乗り込んだ。

映画.comの作品紹介へさて、初めて映画館で観た「カリオストロ」、アニメだけにドタバタ演出が大袈裟な分、シートは激しく動くし、スプレーは頻繁に吹き掛けて来る。以前、同じ映画で4DXと比較した時は、4DXより大人しいなんて紹介したけど、膝の上に置いたバッグが何度も落ちそうになった。上映中は絶えず、MX4Dの実力を体感させられ続けた。

なぁ~んだ、やれば出来るじゃん!爆発が起きれば、天井の各所に取り付けられた閃光が輝き、火災が起きれば、本物のスモークが立ち上る。MX4Dは、正にこういうアニメのために開発されたアミューズメントだ。

シートの動きに関しては、実は4DXと互角だった。メガネに飛沫が掛かると、1-2秒視野がボケるほど強烈だ。メガネ常用者にとっては、スプレーのON/OFFができる4DXの方が有難い。SunHeroは堪らず、左右の吹出し口を手で塞いだが、それでも風圧で指の隙間から漏れた空気は、顔面を直撃した。

ストーリーが分っているからこそ、あれだけ弄くり回されてもついて行けるが、今回初めて観たという人だったら、映画に集中できなかったのではないだろうか?SunHeroは鮮やかに蘇った画質には感動したが、劇場版と言えども、音楽だけはどうにかならなかったのか?・・・・という思いを強くした。

宮崎駿色の濃い、ルパン・シリーズでは異質の作品でありながら、時を経るに連れて、ますます名作の呼び声が高まる、実に不思議なアニメ映画だ。思うに、日本アニメーションの有名作品・・・・某家庭教師CMで使われている「アルプスの少女ハイジ」をはじめ、「フランダーズの犬」や「未来少年コナン」など、日本アニメーション界の黎明期のエッセンスを凝縮した作品なんじゃないだろうか?

穿った見方をすれば、王家のお庭番はハイジのおじいさんだし、強欲な伯爵はインダストリアの実質上の支配者=レプカだし、クラリスは宮崎駿の十八番の女性キャラだ。松本零士に準えれば、「宇宙戦艦ヤマト」の森雪や「銀河鉄道999」のメーテルのような存在だ。

そもそも、ストーリーに整合性がないという意見もある。冒頭でカジノから大金を盗んだら、全部偽札だった。偽札を盗んだところで意味がないと、クルマからバラ撒いてしまう。ところが、偽札作りの巣窟へ向かう。それはオカシイだろ?といった類の指摘だ。

ルパンの目的を完全に読み違えている!余りにも精巧な偽札に閃いたのは、偽札の原板を盗むことだ。その根拠は、終盤でちゃんと描かれている。ちゃっかり原板を盗み出した峰不二子に追い抜かれる際のやりとりだ。いつも美味しいところを不二子に持って行かれちゃうのは、TVシリーズでも定番の展開だ。

ただ、ルパンが原板目的だけで、カリオストロ公国を目指した訳ではないのも事実だ。追っ手から逃れようと、ルパンたちのクルマを猛スピードで追い抜かしていく花嫁衣装の運転手、ルパンはすぐに誰だか分った。そのただならぬ様子に、放って置けなかったからこそ、伯爵の陰謀を暴いて、クラリスを救おうと奮闘する訳だ。

泥棒目的よりも、救出劇の要素が強いことが、他のルパン作品と大きく異なる点だ。また、今見ると陳腐な仕掛けのようだが、古城ならではの落し穴とか歯車だらけの時計台といったローテクと、1979年当時にしては超ハイテクな設備が混在している。それを「未来少年コナン」の荒廃したインダストリアの街に準えるのは、やり過ぎだろうか?

恐らく十数年振りで見たと思うが、40年近く前の作品なのに、最新の技術との融合で、このアニメの本当の楽しみ方を、教えてもらった気分になった。これこそ映画館で観る醍醐味だ。


興奮冷めやらぬまま、人気のないららぽーとを出て、人気のない夜道を駅へ向かい、人気のない駅で電車を待っていたら、深夜近い電車だというのに、急に人口密度が高くなった。一気に現実に引き戻された。ラッキーなことに、町田駅で座れたが、車内は一層混雑してきた感じだった。明日は我が身だなと思った瞬間、爆睡してしまった。

急に冷気を感じて目が覚めたら、相原駅だった。どのシートも乗客一人で独占状態だった。終点の八王子駅では、猛ダッシュだった。あの中央線を逃すと、終バスに間に合わない。もし乗り損ねたら、八王子から深夜料金のタクシーだ。せっかく会社を早退しても、結局帰宅時間はいつも通りだった。

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