俳優 亀岡拓次 (2016日本)

映画公式サイトへ北海道出身の5人組演劇集団=TEAM NACS(チーム・ナックス)のサブリーダーを務める安田顕が、映画初主演を果たした。それが横浜聡子 監督・脚本の「俳優 亀岡拓次」だ。主役なのに、役柄は脇役?でも、タダの脇役では無い。インディーズ・Vシネマから映画界の大御所監督までが一目を置く名脇役で、マネージャー(工藤夕貴)からの電話一本で、日本中どこへでも出掛けていく。さらに、海外の著名監督からもオファーが来る。

業界では最強の脇役と評価されながら、稼ぎは酒とギャンブルに注ぎ込んでしまう。行きつけのスナックのママ(杉田かおる)に説教されても、結婚なんて端から諦めているらしく、37歳にして独身だ。そんな彼が、ロケ先の長野でフラリと入った飲み屋で、店主の娘=あずみ(麻生久美子)に一目惚れする。だが、甲斐性の無い生活がすっかり染み付いている彼は、気持ちを伝えられないまま次の仕事場へ向かう。

主役が脇役で、37歳にして初恋?なんて、随分ムチャな設定だと思ったが、そこは「ウルトラミラクルラブストーリー」で一躍名を上げた横浜監督だけあって、現実味のある作品になっていた。何よりも安田顕の自分には役者以外何も取り柄が無いという風体が、冒頭から溢れ出していて素晴らしい。初主演への意気込みから来るモノなのか、いつになく真摯な役作りだと感じた。

同様の事は、共演の麻生久美子にも当てはまる。と言っても、彼女の場合は「ウルトラミラクルラブストーリー」で、登場シーンからして何かワケありな佇まいだった。そこが監督も気に入ったのか、再びワケあり女性役で登場する。田舎の場末の飲み屋には美人過ぎる娘だから、亀岡拓次で無くても惚れてまうやろ。見た目に似合わないチョット下品な笑い方も、一層磨きが掛かって、やっぱイイ女は30代からやなと、思いを新たにした。

安田さんにはホント申し訳ないが、昨年余りにも色々な映画でお目に掛かったせいで、本作の初日舞台挨拶の案内がチケぴから来てもスルーしてしまったが、マドンナ役が麻生久美子だと分ってから、俄然興味が湧いた。時既に遅しで、舞台挨拶上映は逃してしまったが、公開一週目に見に行った。

予告編を見た時には、安田さんと麻生さんのダンス・シーンに猛烈に嫉妬したが、映画を見に行ったおかげで、亀岡拓次の妄想シーンだと分って安心した。だって、あずみ役が杉田かおるとか工藤夕貴だったら、拓次の恋が実っても構わないが、映画の中ではどう見たって不釣り合いな二人だもん。そこが監督の狙いだったら、見事な仕上がりだ。

麻生久美子は、これでチーム・ナックスのメンバーでは2人目の共演となるのかな?SunHeroは大泉洋と共演した「グッモーエビアン!」しか知らないんだけど・・・・戸次重幸さん辺りとは、ひょっとすると何かで共演済みだったりして?

この記事へのコメント

  • SunHero

    ふじき78さん、いつもコメントありがとうございます。
    全く太田道灌(同感)です。おかげで、麻生久美子の出番が少なすぎ!
    2016年03月09日 02:00
  • ふじき78

    中心の話は恋の話だと思うのですが、ロケ地の飲み屋という状況がそうさせるのか映画のバランスから言ったらコイバナのウェイトが凄く短いですよね。なんか取って付けたよう。
    2016年03月08日 23:40

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Tracked: 2016-03-03 06:21
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