あと1センチの恋 [Love, Rosie] (2014 独英 PG12)

just1cmtolove_poster.jpg原作は、デビュー作にして世界的ベストセラー「P.S.アイラヴユー」のセシリア・ハーンの2作目「愛は虹の向こうに」だそうだ。「P.S.アイラヴユー」に続く映画化というだけなら、SunHeroは見に行かなかっただろう。映画館でトレーラーを見ても、主演がリリー・コリンズだということに気付かなかったくらい無関心だった。当然、この映画のプロモーションで、リリー(フランキーではない!笑)が2度目の来日をすることも知らなかった。

そもそも、2015年の正月映画として12/13に公開された時は、東京では新宿武蔵野館と渋谷シネパレスという典型的な単館系上映だった。ところが、いざ封切りになると、連日立ち見が出る回もあるほどの盛況振り。新宿武蔵野館では、急遽12/20から系列の新宿シネマカリテを借りて(笑)追加上映となった。12/27からの全国拡大上映は、当初から決まっていたことと思うが、2月以降に上映開始になる映画館もあって、20代-30代の女性を中心に、全国区の注目を集めたようだ。

こういう若い男女の恋のすれ違い映画は、往々にしてマダルッコシイだけで、観客は客観的に見てる分冷めてしまうものだが、本作は深刻な場面もコメディ・タッチで描くことで、娯楽作品として楽しめた。「シャドウ・ハンター」から一転、等身大の女性を切なく・可愛らしく演じたリリー・コリンズがチャーミングで、ますます好きになった。

また、リリー演じるロージーの人生に関わる二人の男=アレックスとグレッグの心理・心情には、男性として共感できる部分が多く、これなら恋愛映画に尻込みしがちな彼氏も、彼女と一緒に鑑賞できるだろう。SunHeroは、遅ればせながら1月中旬に、MOVIX昭島の平日レイトショー上映で見たが、仕事帰りらしいOL客とか結構居て、普段のガラ空きレイトショーとは様子が違っていた。

映画は、ロージーとアレックスの18歳から12年間に及ぶ恋のすれ違いを主軸に据えているが、二人が恋心を抱く以前からのお幼馴染みであることを説明するために、子役を起用して5-6歳の頃を描いている。高校のパーティーに着ていく服のことで、ロージーがアレックスに胸を強調した方が良いかどうか、何気なく助言を求めて、アレックスがドギマギしたり、逆にアレックスがベサニーにどうアプローチしたら良いか、ロージーに指南を求めたり・・・・なんてことが平然とできる間柄だと理解できる。

そこまで気心の知れてる二人だけに、その後の12年はSunHeroの予想を上回る展開で、途中何度かここからどうハッピーエンドに持って行くのか見えなくなった。最初がロージーの妊娠。グレッグとの初体験で身籠もり、最終的に出産。ロージーは子育てのため生まれ故郷を離れられなくなるが、アレックスは夢の実現のためボストンへ旅立ってしまう。その後改心したグレッグと縒りを戻して、子供にとっても好ましい家庭環境になる。ストーリーの捻り方は見事だ。

ロージーとグレッグの間にできた娘も、幼少の頃を父親不在で過ごしたせいか、グレッグに対して父親への思慕の念は強くないようだ。終盤でアレックスと再会するシーンでは、母親がアレックスと良い雰囲気になるのを、微笑ましく見守っていた。子役の好アシストが、さりげなく彩りを添えていて、欧米的恋愛の成就も納得させられてしまった。

それにしても、この映画の宣伝、なかなかユーモアがありますね。リリー・コリンズが「白雪姫と鏡の女王」で広く知られるようになったのは分かるが、アレックス役のサム・クラフリンと言えば「ハンガー・ゲーム2」じゃないのかと思うところ、「スノーホワイト」が引き合いに出されている。それぞれ「白雪姫」と「スノーホワイト」に出演っていうこと自体に、本作での共演が既に運命付けられていたようで、何とも愉快だ。ストーリーに即した邦題もCooool❗だ。

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