Albert Hammond - The Very Best Of (April 2004)

The Very Best of Albert Hammond収録曲目はBK1の商品ページでご確認下さい
表ジャケット              裏ジャケット

1970年代は「カリフォルニアの青い空」や「落ち葉のコンチェルト」のヒットで日本でも人気を博し、AORファンには1980年の「風のララバイ」でお馴染みのシンガー・ソングライター=Albert Hammond。70年代にアメリカの地名を織り込んだ曲を量産したため、アメリカ人と思われがちですが、ロンドン生まれのジブラルタル人。まあ、スペイン人と言い切ってしまってもいいのかもしれません。

自身の歌が売れなくなった70年代後半には、もうひとつの母国語=スペイン語で歌ったアルバムを発表して、ヨーロッパを中心に活動していたようですが、1980年にはTOTOをはじめ、西海岸のミュージシャンをバックに久々の英語アルバムを制作。これが日本では最初のAORブームに乗ってヒットしましたが、その後はソングライターとしての活躍の方が印象強いですね。

そんなAlbert Hammondが他アーティストに提供した曲の作者バージョンが聞ける、SunHero的には究極のベスト盤を見つけました。実物が届いて正式なタイトルや素性が判明しました。アルバム・タイトルは“It Never Rains In Southern California: The Very Best Of Albert Hammond”で、2枚組のドイツ盤。一応かの地のSony Musicからのリリースなんですが、CDラベルメーカーのような市販ソフトで作ったと思われても仕方ないジャケットには思わず苦笑いしてしまいました。

音質もまともなリマスターなど施されていない感じですが、70年代の曲はむしろアナログ・レコードで聞いていた当時を思い出させてくれる懐かしい響きがあります。選曲もそうした70年代前半のヒット曲と他アーティストに提供した曲のセルフカバー(あるいはデモバージョンか?)の寄せ集め。数々のスペイン語アルバムはもちろん、「風のララバイ」からも全く選曲されていないので、AORサイドのAlbert Hammondしか知らないファンも安心して買える(?)裏ベスト的な内容です。まあ、SunHero的にはAORサイドの方がむしろ「裏」なんですけどね。

風のララバイ(紙ジャケット仕様)「風のララバイ(紙ジャケット仕様)」も決して出来の悪い作品でありません。むしろ、時流に乗って復活した好盤だと思っています。多分、出合い方が悪かったせいで、未だにそんなに好きになれないんだと思います。FMラジオから流れてきた表題曲を聴いてビックリ。Bee Geesの“My World”によく似たメロディに、たちまちガッカリ。

一方、1971年に「名前のない馬」で鮮烈なデビューをしたAmericaが、二人組になって80年代にやはりAOR路線で復活した際は、無条件で大歓迎だったんですが、あれは「風のマジック」という邦題でしたね(爆)。何も違和感を感じなかったのは、耳にした瞬間、魔法に掛かったのでしょうか?おっと、話が脱線してしまいました(苦笑)。

要は、「風のララバイ」はサウンドこそ洗練されたコンテンポラリーなものでしたが、表題曲のパクリ疑惑にソングライティングの才能の枯渇を感じてしまった訳です。他の収録曲にしても、メロディに「らしさ」が余り感じられなかった上、バックの演奏に溶け込むようにマイルドになった歌声も、熟成というよりは老け込んだ感じに思えました。

今回のベスト盤で、改めて1980年頃はやはり才能に陰りが差していたんじゃないかという思いが強くなりました。Carole Bayer Sagerとの共作で1981年作とクレジットされている“Moonlight Lady”が、「カリフォルニアの青い空」の裏バージョンみたいな曲だったんです。まあ、これは自分の曲をパクった訳ですけどね。

だから、その後1987年にStarshipの全米No.1ヒット“Nothing's Gonna Stop Us Now”(愛は止まらない)に、作者としてDiane Warrenと共に名を連ねているのを見つけた時は、本当にビックリしました。当時、何かのラジオ番組でAlbert Hammondがこの曲を歌うのを耳にして以来、そのバージョンを追い求めて長い歳月を費やすことになりました。

Greatest Hits/Albert Hammond実は1998年頃に吉祥寺のタワー・レコードでAlbert Hammmondの1996年版ベスト“Greatest Hits”(国内盤未発売)を見つけて即買いしました。恐らく初回盤のようなものだったと思われます。その後見かけたモノとは違って、ボーナス・ディスク付の2枚組だったのです。ボーナス・ディスクの方には「愛は止まらない」の作者バージョンなど他アーティストへの提供曲が数曲収録されていた上、本編ディスクの方にもLeo Sayerによって全米No.1に輝いた“When I Need You”(はるかなる想い)が収められていました。

ただ、何曲か私が聞き馴染んでいたものとは違うバージョンで収録されていたことが不満でした。そんなこともあって、曲目上は“Greatest Hits”の本編ディスクと15曲もダブってますが、今回また買ってしまいました。ちなみに、The Strokesのギタリストで、日本でもソロ作の好評なAlbert Hammond Jr.は、名前から明らかなように息子さんです。

●Best Track=“The Air That I Breathe”(安らぎの世界へ)
ベスト盤のベストトラックを選ぶのはナンセンスかもしれませんが、やはりこの曲が一番好きです。The Holliesのヒット曲として有名で、割と最近でもSimply Redが面白いアレンジでカバーしていましたね。
他の候補曲としては、「カリフォルニアの青い空」と「落ち葉のコンチェルト」があります。両方とも実はSunHeroのカラオケ定番曲です。時々デタラメな歌詞だったりしますね。元々内容に相応しくない邦題だし、国内盤が出たことすらないアルバムが多いし、何だか不遇のシンガーですね。

この記事へのコメント

  • SunHero[管理人]

    Midge大佐、コメントありがとうございます。

    ご指摘の件、全く気付きませんでした。アレンジ(バックの演奏)が全然違うので、一概に盗作とは言い難い感じですが、作者のクレジットがAlbert Hammondに変わっているなら、相当もめたんでしょうね。
    改めて耳を澄まして聴けば、CREEPの2分26秒あたりから2分40秒あたりまでは、明らかに同じメロディに聞こえました。驚きました。

    ところで、本文には書き損ねましたが、本作にはフリオ・イグレシアスとウィリー・ネルソンのデュオ・ヒットだった“To All The Girls I've Loved Before”が収録されていませんでした。買う前に気付くべきでした。
    2009年09月29日 00:12
  • Midge大佐

    Albert Hammondは大好きですよ。
    オリジナルアルバムでもボチボチ集めてますw
    彼は「カリフォルニアの青い空」が凄く有名ですけど
    彼が作曲していろいろな人に歌われている
    名曲「The Air That I Breath」が特に好きです。
    実はRadioheadの「Creep」がそっくりで・・・・
    何と今ではこの曲って作曲がAlbert Hammondと表記されてます。
    まあAlbert Hammondのサイトでの表記では、ですけど
    争いがあってそうなったみたいですね。
    しかしよく似てますよ、この曲!
    レディヘは好きですけどw

    以下はYouTubeのHolliesバージョンとRadiohead「Creep」です。
    いかがでしょう?

    The Hollies - The Air That I Breath
    http://www.youtube.com/watch?v=7duPNQCp-w4&feature=player_embedded

    Radiohead - Creep
    http://www.youtube.com/watch?v=xX7hXOa_850&feature=player_embedded
    2009年09月28日 12:36

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