土岐麻子 - Lonely Ghost TOUR / 20th~21st ANNIVERSARY @日本橋三井ホール, February 16, 2025(東名阪ツアー・ファイナル)

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気が付けば8年振りで、土岐麻子さんのライブを観に行きました。一口に8年と言っても、あまり「お久し振り」感が無いのは、2022年の原田知世さんの40周年昨年の GOTOWN FREAK で、ナマ拝見していたからかも知れません。でも、この間に原田知世さんと安藤裕子さんのライブには、各々4回も出掛けました。

なぜ土岐さんだけ、8年も疎遠になってしまったんでしょうか?その間も新譜はちゃんと聴いていましたから、コロナ禍だけが原因とは思えません。やはり、折角の20周年が Billboard Live(以下、BBL)ツアーだけだったからでしょうか?もちろん、Cymbals 時代を含めれば、25周年くらいでしょうか?そろそろバンド時代の曲も、チラホラと解禁してほしいものです。

かつて(生意気にも)SunHeroは、Cymbals を「遅れてきた渋谷系」と評したことがあります。一度だけライブを観たのですが、その後、惜しまれつつ解散してしまいました。ソロ活動に舵を切ったのは、今は亡き御父様の一押しもあったと思われます。

最初は、ジャズのスタンダードと洋楽のカバーから成るコンテンポラリー・ジャズ・ボーカル(ラウンジ・ミュージック)といったスタイルでした。Björk のファースト・アルバムをタイトルもジャケットもパクった、最初のポップス・アルバムが出るまで、ちょっと時間が掛かりました。

    
Björk←参考画像:楽天アフィリエイト→土岐麻子

それは、土岐さんが21世紀の日本のシティー・ポップスの牽引者の一人として、ようやく注目されるキッカケでした。2010年代に入ると、折からのアナログ・ブームと呼応して、一躍 Queen of City Pops に祭り上げられました。新進気鋭のサウンドクリエーターを次々に起用して、ちょっと City Pops の範疇を超えちゃったかな?というほど目覚ましい活躍をしてきました。

そういう意味では、昨年の東横阪BBLツアーは、7月にBBL東京で追加公演が行なわれたくらいなので、ファンと共に20年を振り返る素敵なライブだったと思われます。それで一区切りを付けた土岐さんは、ナント20周年記念アルバムに着手して、12月中旬にツアー・タイトルと同名の新作(順番が逆だなヘ(^o^)/)がドロップされました。トオミヨウ氏とのコラボは、これで何作目になるんですかい?

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いつものように前置きが長くなりますが、実は会場の日本橋三井ホールも久しぶりでした。2013年の谷村有美のクリコン以来、実に12年振りです。三井のすずちゃんのCMにも登場している COREDO室町1の5階にあります。
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ただ当時は、まだCOREDO室町2も3も、ありませんでした。その後は、COREDO室町2にできたTOHOシネマズ日本橋に、一度行っただけです。そして、今やCOREDOとは中央通りを挟んだ向かい側、日本橋三井タワーの隣にCOREDO室町テラスまで出来ていました。

こんなに沢山オフィス・ビルを建てて、経営が成り立っているのでしょうか?三菱グループの縄張りである丸の内・大手町(東京駅西側)では、オフィス・ビルの建て替えは一通り済んだようです。今は八重洲(同駅東側)の常盤橋界隈に、高畑充希出演のCMでご存じかとは思いますが、完成すると日本一高い TOKYO TORCH が建設中です。

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さて、今回のライブでは、MCで曲紹介をしてくれたおかげで、大半の曲名がその場で判明(下記参照)しました。それもそのはず、新譜から全10曲を披露してくれました。多くの客がニュー・アルバムを聴いた(≠買った)と拍手で反応しましたが、どれほどの観客が楽曲を聴いて曲名が浮かんだことか、怪しいものです。

  ### 土岐麻子 日本橋三井ホール 2025/02/16 セットリスト ###
  1. Lonely Ghost from “Lonely Ghost” 2024
  2. Flame from “SAFARI” 2018
  3. FALLING from “Lonely Ghost” 2024
  4. KAPPA from “Lonely Ghost” 2024
    Greeting(本公演の趣旨、多数の来場に感謝、ソロ20周年の想い、休憩予告)
  5. SU SA MIN from “Bittersweet” 2015
    MC(荒みの話)
  6. 夜凪 from “Lonely Ghost” 2024
  7. RADIO from “PASSION BLUE” 2019
    MC(いよいよ休憩、次曲の解説)
  8. Tablecloth from “Lonely Ghost” 2024
    〔approximately 15-munite intermission〕
  9. Queen of Mystery from “Lonely Ghost” 2024
  10. モンスターを飼い馴らせ from “TALKIN'” 2007
    MC(休憩OK?、2007年の想い出、メンバー紹介)
  11. SUPERSTAR from “TOUCH” 2009
  12. ラブソング from “Bittersweet” 2015
    MC(資生堂CMソングの逸話)
  13. Gift~あなたはマドンナ~ single,
     from “TOKI ASAKO “LIGHT!”~CM & COVER SONGS~” 2011
  14. Mint Cherry Cake from “Lonely Ghost” 2024
    MC(前曲の言い訳、次曲の製作裏話、スカット漫画)
  15. Dong, Nan. Xi, Bei from “Lonely Ghost” 2024
  16. August from “Lonely Ghost” 2024
    《encore》
    MC(アンコールに感謝、新作グッズ紹介、ライブの楽しさ)
  17. ファンタジア from “TALKIN'” 2007
    MC(20周年の節目に新作を発表した思い)
  18. 窓辺 from “Lonely Ghost” 2024



      ♪ musicians ♪
  • 高木 大丈夫:Guitars、Chorus、Musical Director
  • 伊吹 文裕:Drums
  • 林 あぐり:Bass、Synthe Bass
  • 井上 薫:Keyboards、Chorus

バンドの面々は、昨年のBBLを巡るツアーと同じです。バンマスの高木さんとは、大学の後輩など、旧知の仲だそうです。とは言え、新作の全曲をやるのは、ちょっとしたチャレンジだったかも知れません。何しろ、トオミヨウ氏のアレンジは、もはやアレンジに留まらず、電子楽器を駆使した演奏のレベルに達しているからです。

だから、キーボードはもちろん、ギターやベースもエフェクターを駆使したり、シンセで加工したりと、なかなか面白い音を出して、アルバムに引けを取らない音空間を作り出していました。おっと忘れちゃいけない!ドラムも、Pearlのバスドラの上に、さりげなくRolandのドラム・パッドが置いてありました。

土岐さんの衣装も、流行の透け素材を使ったもので、登場時には背後の(ホリゾンタル)照明だけが点灯していたため、ベースになっているミニ・ワンピのシルエットが浮び上がる仕掛けになっていました。透け素材が意外にもグレイだったので、「SU SA MIN」では「灰かぶり姫」ぽい効果を出していました。

休憩中に衣装替えした土岐さん、今度は白いモコモコのワンピース。ピーターパンの葉っぱの服にでもヒントを得たのか、ベースの布地に無数の葉っぱ切れを縫い付けたような、例えるならカジュアルなウェディング・ドレスかな。透け感は随分後退した感じですが、照明で様々な色に染まるのは、上手い演出でした。

City Popsといえば、オシャレな音楽というイメージですが、合間のMCは観客への気遣いの余り、休憩アリの二部構成になるとか、やたらと寒くありませんかと問いかけたり・・・・ダサダサな展開が多く、笑いが絶えませんでした。実るほど頭を垂れる~~~といったところなのでしょうか?こういう奥ゆかしさが土岐さんらしくて、ほのぼのした気持ちに包まれました。

最後に本音を言えば、当日会場へ向かう途中で発券したら、前から3列目だったんです。もうそれだけ嬉しい!今更説明しなくても、この喜びの理由はお判りですよね?

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