
<< 序章 >>
実に41年前の ”Frontiers Tour” 以来で、Journey の来日公演に行った。会場は、あの時と同じ日本武道館。あの時と同じ一階席だったが、前回はステージ真後ろ (北スタンド)、今回はステージ真正面(南スタンド)だった。雨☔が懸念されたが、結局🌂降られることは無かった。
バスの時間を間違えてしまったが、途中駅での乗り換えは上手く行った。九段下駅から武道館までは、ず~っと上りだ。仕事をしていた頃は、迫る開演時間を気にして、息が途絶えそう



会場には物販が始まって十数分後くらいに到着した。曇天


いつからこうなったのか知らないが、アリーナ席だと西側正面口、一階スタンド席だと90°先の南口、二階スタンド席だと更にその先の階段を上って入場だ。昔のように、北の丸公園の奥深くへ伸びる整列入場は解消された。
場外飲食スペースも改善されて、武道館南側に建てられた中道場には、2つの飲食店が併設されている。昔からある武道館北西部の一角に設けられた「カフェテラス 武道」や、駐車場側の休憩スペースと合せても、やっぱり来場者数に全く見合わないキャパだ。
しかも、かつて階段下にあった軽食売店や飲料自販機は全て撤去され、本館内の軽食スタンドはシャッターが下ろされていた。終演後のゴミ拾いは大幅に軽減されるから、これもSDGsなんだろう。その代わり、中道場の裏手に回ると、飲料自販機がひしめき合うコーナーがあった。
仕方なく、その奥で持参した飲物とサンドイッチで腹ごしらえ。それから、物販のテントに乗り込んだ。テント前はガラ空きなのに、購入待ちの客の列が渋滞していた。途中に見本が展示されていたからだ。
カネ💴に糸目を付けなければ、悩むことはなかっただろう。現実は無情で、Tシャツがかつてのトレーナー(フーディー)並み、フーディーがかつてのスタジャン並みという売価に、絶望的な気持ちになった。しかも、ほとんどのTシャツが6,000円の中、特別なウォッシュ加工された日本公演仕様のTシャツだけ7,500円だった。
ハイ!もうお判りですね。居並ぶ6,000円のTシャツを無視して、ソレを買ってしまった。ついでに、2,000円のキーホルダーも!だって、3,000円の方だと、予算オーバーになっちゃうから。(そもそも「予算」なんていう「余裕」はあったのか!)
最近は、ホント便利になったもので、こういう出張販売でも、無線でデータを飛ばす端末があって、カード払いができることがある。売り子のお姉さん、ガイジン客には ”Cash or Credit?”、カードの場合は ”Touch or Insert?”。これで決済完了だ。凄い世の中になったものだ。
でも、SunHeroがガイジンだったら、”Credit” と答えて、触り捲りの挿入し捲り?まあ、そういう場所じゃないけどね。そんな妄想が脳裏を過るようになったら、眠眠打破の出番だ。実際に持参したのは、メガシャキだったけどね。
物販所を出ると、何だか周囲の様子が変!何だろうと思ったら、8割方が買ったばかりの黒地のTシャツを着用している。白のロンTなんて、どんなに大人しくしていたって、メチャクチャ目立つじゃん!🔜即、着替えました。
トイレ🚻も済ませて、着席して開演🎵を待つ。スマホやタブレットでの撮影は


演奏中もバンバン撮影したけど、こういう時 iPhone だと、ズームインもシャッターも、CM通りなんですね。AQOUS sense7だと、ズーム後ピントが合うまで、数秒待たされる。しかも、帰りの電車で確認したら、メンバー全員、照明の中に埋もれていた。
<< いよいよ開演 >>
さて、まだ18時58分だっていうのに、急にBGMが大きくなって、客電が落ちる前に、誰かがドラムの席に着いて、バチを持った手を大きく広げた。某情報に拠れば、曲は The WHO の “Baba O'Riley” だそうだ。
客電が落ちて、舞台袖に待機していた他のミュージシャンも登場。一曲目のイントロが鳴り出してから、開演時刻(7:00pm)になって、時計も消灯した。何だか前のめりだなぁ~と思っていたら、終演後、再び点いた時計は、20時59分!キッチリ2時間でした。終わり!
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前日に某セットリスト・サイトで初日・大阪と2日目・横浜のセトリを確認して、直前予習に Amazon Music でプレイリスト(下方に掲示)を作って、会場へ向かう電車の中まで聞いていた。悔しいけれど、若い頃ほど覚えられなかった。
しかし、幸運にも開演中も撮影OKだったので、プレイリストも開いたままにした。序盤というか前半で、いきなり2曲、すっ飛ばされた。さらに、ツアー・タイトルにもなっている最新アルバム “FREEDOM” から、唯一披露されていた曲もやらなかった。観客が一体となって盛り上がっている中、SunHeroは唯一人、落胆していた。
あ~あっ、知らなきゃ良かった。
でもね、これだけヒット曲やライブの定番曲が並ぶと、いつまでも落胆してる場合じゃない!
職業病を乗り越えて、晴れてドラマーに復帰した Deen Castronovo、流石に疲れが出たんですかねぇ~?省かれた一曲は、ライブの定番曲 “Keep on Runnin'” で、これと “Lights” は彼がリード・ボーカルを取るはずだった。(前夜の武道館まではそうだったらしい)でも、ちゃんとコーラスは歌ってました。
序盤で飛ばされたと思っていたもう一曲は、順番が変わっていただけだった。Jonathan Cain が前説で Steve Perry が最後に歌った曲だとかって言っていたけど、それ以上のことは聞き取れなかった。多分、悪口か愚痴でもこぼしていたのかな?
そして、その曲を歌ったのは、もう一人のキーボード・プレイヤーだった。Jason Derlatka は、Neal Schon のソロ・プロジェクト ”Journey through Time” にサポートで参加していたとか。そして、今宵は “Girl Can't Help It”(女はソレを我慢できない)を、見事に歌い熟してくれました。(前夜の武道館では “Suzanne” だったそうです)
それだけじゃなくて、ギターも弾ける Cain がリズム・ギターを弾く時は、Derlatka がキーボードの全責任を負う。41年前とは色々と違ったけど、むしろこの方がバンドのアンサンブルに厚みが出て、ホント素晴らしい演奏でした。
と言うかですね、デビュー当時のバンドには、昨年76歳で亡くなった George Tickner というリズム・ギター担当がいました。彼はちっとも売れないバンドに愛想を尽かしたのか、早々に脱退しました。
ついでながら、今でも Schon と交流がある Gregg Rolie は、Santana の創設メンバーの一人だった。後から参加した Schon とほぼ同時期に脱退し、新バンド結成に動いていた Schon に合流し、後の Journey となった。最初の3作は、プログレっぽいインスト重視のサウンドで、Rolie はキーボードとリード・ボーカルを担当していた。
ある意味で Perry というボーカル専任者を迎え入れたことで、Rolie の負担は軽減したが、グループの音楽性が大きく変わっていくことに耐えられず、大ブレーク目前で脱退したようだ。この時、後任に推したのが、Babys を辞めたばかりの Cain だったそうだ。ソングライターとしても貢献し、Perry と共作した “Open Arms” では、毎回、前振りに流麗なピアノ・ソロを披露している。
どうやら、その初披露が41年前の日本公演だったらしい。アメリカ人にしてはハッキリした発音だが、とにかくSunHeroには早口すぎて、前説を余り理解できなかった。それでも、周りの観客と一緒に拍手で褒め称えた。
Schon とはホントに気が合うらしく、Journey が hiatas だった間には、Bad English を結成。その時のドラマーが Castronovo だった。
で、Schon の二度目のギター・ソロの間だったか、いつの間にか Cain はヤクルト・スワローズのストライプ・シャツを着ていた。背番号は55番=今は村上宗隆だよね。ファンなのかなぁ~?この辺の事情が分る人、教えて下さいましぇ。
さて、ベーシストの Todd Jensen は、黙々とベースを弾く人なんですね。他のメンバーが舞台を動き回る邪魔にならないように、立ち位置に気を付けながらも、コーラス・パートはマイクに向かってキッチリ歌う。正に Journeyman の手本のような人。上半身は白尽くめだったのが、せめてものアピールだった?
調べてみたら、1991年から数年、David Lee Roth のバンドに参加して注目を集め、Ozzy Osbourne のツアーに請われたり、Paul Rodgers、Alice Cooper、そして、Steve Perry のアルバムなど、セッション・ミュージシャンとして活躍してきたそうだ。Randy Jackson の代打で Journey のツアーに参加して、今や正式メンバー。正に叩き上げのミュージシャン。
もうひとつ、ついでながら、結成時のメンバーで出戻りの Ross Valory (Bass) と、やはり出戻りで最盛期のメンバーだった Steve Smith (Drums) を、2020年に解雇した後、後任に迎えたのが、Randy Jackson と Narada Michael Walden だった。
Jackson は故 Michael Jackson の兄とは別人で、「アメリカン・アイドル」の審査員としてお茶の間人気も博している。Walden は多くのソロ・アルバムを発表している一方で、故 Whitney Houston をスターダムに押し上げたプロデューサー/ソングライターとして有名ですね。
あのメンバーで、一体どんなライブを繰り広げたんでしょうか?二人とも翌年には脱退してしまったようだけど、丁度コロナ禍だったからね。
そして、Schon がYouTubeで偶然見つけたというフィリピン人=Arnel Pineda は、家族が離散するほどの貧困生活で、学校すら自主退学。家賃が払えなかったため、文字通りのストリート・ライフを経験。それでも夢を諦めず、数々のバンドでボーカリストを務め、バンドと共に活動拠点を香港に移したこともあるそうだ。
ヤマハのバンドエクスプロージョンに応募して、日本開催の本選に進出したが、そこで敗退した。その後、縁あってソロ・アルバムを出したり、バンドエクスプロージョンでの苦い経験から、オリジナル曲作りに励んだ。そうこうするうちに、ザ・ズーというバンドの結成メンバーとなった。
このバンドのライブで、 “Faithfully” をカバーしていたのが、大きな転機となった。最初は悪戯だと思っていたが、業界の友人から Schon 本人だと知らされ、オーディションを受けに単身渡米した。
2007年のことだと言うから、Pinada は既に40歳になっていた。SunHeroもカラオケで Eagles の曲を真剣に練習していたら、わしも


SunHeroより6歳若いミラクル・ボーイは、すっかりグループに溶け込んでいて、ステージ狭しとばかりに、歌いながら動き回り、飛び回る。ステージ・サイド席の観客の近くまで行って、歌え!歌え!と煽っていた。ワンコーラスを終えると、深々とお辞儀をして、観客を称えた。その姿に感動した。
それだけではない。前日と同じだったらしいが、ステージから下りてきて、最前列に群がる観客と次々にハイタッチ (=high five)。これをナント二往復もやった。観客の大半が、ツアー・Tシャツを着ていたせいだろうか?SunHeroも清き一票ならぬ下ろし立ての一枚を着て、微力ながら貢献した・・・・と自負したい。
アンコール無し、キッチリ2時間。整列退場も無く、観客は係員に誘導されるがままに、武道館から出て行く。外から吹き込む風が冷たくて、急いで長袖Tシャツを着込んだり、双眼鏡をしまったり・・・・座席でもたついている客を急かす係員に追い立てられて、会場を後にした。
〓〓 来日メンバー 〓〓
Neal Schon:Lead Guitar, Backup Vacal
Jonathan Cain:PIano, Synthesizer, Rhythm Guitar, Backup Vacal, MC
Arnel Pineda:Lead Vocal
Deen Castronovo:Drums, Backup Vocal
Jason Derlatka:Keyboards, Backup Vocal, Lead Vocal on “Girl Can't Help It”
Todd Jensen:Bass, Backup Vocal
⚫セットリスト=プレイリスト⚫(Courtesy of Amazon Music)
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<< 当日談 >>
しばらく歩いていたら、Suicaを入れたパスケースが無いことに気付いた。アレが無くても帰れるけど、後々大損害になるのは必至だ。必死で客の流れに抗って、出口にいたスタッフに事情を説明した。正面玄関(西口)前で待機するように言われた。
忘れ物・落とし物をした客は結構いたが、次々に受け取って去っていった。とうとうSunHero一人になったら、責任者らしき人に「どうしました?」と
ウドー招聘公演のチケットを販売していたチケット・ブースも、ついにカーテンが下ろされた。席番を間違えたのかと、手元のチケットを見たが、もはや確認のしようが無い。
長~い10分が過ぎた。黒のタイトなスーツを着た女性スタッフが出てきた。真っ直ぐSunHeroの方へ歩いてくる。このまま同伴出勤か?ほら、いきなり名前を尋ねられた。パスケースの中に氏名が明記されたものが無いか、確認させて下さいと言われた。もちろん、OKだ!
選りに選って、診察券を取り出した。もう一度、名前を告げたら、返してくれた。周りにいたウドーのスタッフの皆様に、お辞儀をしながら礼を言った。いつもなら大渋滞する田安門を・・・・何が言いたいか、もうお判りですよね!
ダラダラと徒に長文なリポートに、最後までお付き合い戴きまして、ありがとうございました。<(_ _)>

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この記事へのコメント
SunHero
Dogwoodさん、毎度どうも。
>お疲れ様です!JOURNEY行ったんですね。Steve Perryがいないのは寂しいかぎりですが、フィリピン人の彼は全く遜色ないですね。
Pineda 氏だって、あと2-3年で還暦なのに、ステージ狭しと動き回り、ハイトーンの伸びやかさは Perry 以上だし。SNSもたまには役に立つってか?
>しかし、音が素晴らしいですね。その昔BOSTONやRUSHを武道館で観た時の音といったら、、、技術の進歩なんでしょうか。
きっとTOKYO 2024のために、大改修したおかげだと思います。
>あとSUICA見つかって良かったですね。田安門をタヤスクスイスイとカエッタと言いたかった??
パスケースを落とした事に気付くのが遅くて、熱気の汗も冷汗に変わってしまいました。田安門のオチはお任せします。
Dogwood