TOSHIKI KADOMATSU Performance 2024 “C.U.M” vol.1 @Tokyo Dome City Hall, June 14, 2024

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あれから半月以上経ってしまいました。6月29日の札幌公演が終わって、ようやくセットリスト(後述)が確認できました。改めて申し上げるまでもなく、丁度一年ぶりで角松敏生のコンサートに行ってきました。しかも、会場まで同じ!

しっかり(うっかり?)ニュー・アルバムを予習しなかったのは、大失敗だった。ブリンバンバン・ブリンバンバン・ブリンバンバンボーン(こういう使い方はおかしい?)と、新作から全曲ぶち込んできたからだ。自分が悪いのは、重々承知です。

あれっ!去年の感想、すっ飛ばしていました😵 光10ギガに忙殺されていた?というのは、言い訳ですね👊 去年の分も織り交ぜながら、レポートしようと思います。もう他で見たよ!という方は、お好きなように😃

過日のトピックにあるように、この日は急に”個人的な”ダブルヘッダーになってしまいました。もう少し余裕があれば良かったんですが、こちらも結構眺めの良い席(皮肉ですよ)でした。

先行予約で申し込んだのに、どうして地下1階に当たる第二バルコニーになるんですかね?地下3階のアリーナは、ファンクラブの皆々様に(優先的に)占有されてしまった?去年も第二バルコニーだったよなぁ~

定刻を5分くらい過ぎた頃でしょうか?客席照明が暗くなり、舞台が明るくなると、いきなり角松敏生と吉沢梨絵による小芝居からスタート。これ、今回のツアーでは、各地でVOCALANDに所縁のある女性を招いてやっていたそうです。

吉沢さんは、昨年もまるで「美女と野獣」か「アラジン」の主題歌のようなデュエットを披露してくれました。元々子役上がりの俳優さんなんだそうで、堂々とした演技でした。アンコールでは、VOCALANDの盟友たちが務めるコーラス隊に、ちゃっかり紛れ込んでいました。

去年は出だしこそ、いつも通りでしたが、後半にダンサーの皆さんが登場して、雰囲気は一変しました。まるでANRI(杏里)さんのコンサートみたいでした。例えるなら、角松流の「ウェスト・サイド・ストーリー」ですかね。

往年からのファンですら、最近の角松さんが目指しているものに付いて行けない、あるいは、往時のまんまでいいのに・・・・と思っている人が少なくないようです。ミュージカルがやりたいのなら、そう言えば良いのに、Dance & Music が交錯する新しい舞台表現(=芸術?)らしい。

一昨年と昨年のアルバム “Inherit The Life”、“Inherit The Life Ⅱ” が、MILAD と呼ぶ総合エンターテイメントのサウンドトラックだった。それを具現化したのが、一昨年と昨年に開催された同名の公演だった。Blu-rayやDVDで商品化されているので、 ”百聞は一見に如かず” だが、見ていないので安易に決めつける事はできない。

確かなのは、昨年のツアーは、丁度その合間に開催されたということ。当事者にしてみれば、MILAD がどういうものなのかを、コンサートの中でコンパクトに紹介したかったんでしょう。

SunHero的には「ストーリーのないミュージカル」としか思えなかった。EXILE のライブと、どう違うのか?だって、彼らはダンスを音楽と対等なレベルに引き上げたから。

他にも、既に四半世紀に渡って、劇団四季がやっている。創立45周年をキッカケに始まった「ソング&ダンス」シリーズだ。「ミュージカルでもない、ドラマでもない、まったく新しいエンターテインメント」というコンセプトは、角松が MILAD に込めた思いと一緒だと思う。両方とも、見た事がないけど・・・・ヘ(^o^)/

年齢を重ねても、チャレンジ精神が旺盛なのは、賞賛に値する。最近の山下達郎は、新曲を発表しても、ツアーでやらない。ニュー・アルバムを出しても、大半がシングルやタイアップといった既発曲ばかり。ある意味、ベスト盤だ。新譜のプロモなら、そこから2-3曲は、ライブでやるもんだ。ところが、やらない。角松さんは全曲やったよ。

とにかく、まだまだ沢山、やってみたいことがあるらしい角松は、コンサートの後半で、思いの丈を10分?15分?・・・・延々と語り続けた。熱い思いは伝わってきたが、ライブの熱気は一旦冷めてしまった。

だが、その反動からか、本編クライマックスからアンコールまで、観客は一様にハイ・テンションだった。達郎のコンサートで言うクラッカーに相当するのが、敏生の場合は紙ヒコーキだ。入場時に配られるチラシは、紙飛行機となってステージを目指す。

初めて見に行った時は知らなかったし、見事に旋回して階下の観客を襲撃するものも沢山あった。だから、今回も前回も、一機もSunHeroを攻撃して来なかったのには、(覚悟していただけに)拍子抜けした。Tokyo Dome City Hall には、何か構造上のカラクリ(例えば、空調!)でもあるのかな?

推測は程々にしておきましょう。何しろ、今回のツアーは ”vol.1” だから。角松敏生は、早くも次のステップに進んでいる。一言で表すと、“C.U.M”(Contemporary Urban Music)だそうだ。どう発音したら良いのか、チョット困ってしまう表現だ。果たして ”vol.2” はどうなるのだろうか?

さて、お待ちかねのセットリストは、以下の通りだったようです。

TOSHIKI KADOMATSU Performance 2024 “C.U.M” vol.1
Setlist at Tokyo Dome City Hall, June 14, 2024
      ミニドラマ「冴木俊次郎の憂鬱」第13話 feaaturing 徳永邦治
  1. Lovers at Dusk
  2. Cryin’ AIl Night
  3. Lost My Heart In The Dark楽天アフィリエイト
  4. I CAN’T STOP THE NIGHT(一番だけ)
  5. I’LL NEVER LET YOU GO
  6. After Hours
  7. RAMP IN
  8. Mermaid Princess
  9. Crows
  10. Wake up to the love
  11. Power of Nightfall
  12. Turn on your lights ~May your dreams come true~
     duet with 吉沢梨絵
  13. Paradise in your eyes
  14. 桃色の雲
  15. SHIBUYA
  16. Tokyo Tower
  17. Magic Hour
  18. ハナノサクコロ
    <encore 1>
  19. ILE AIYE ~WAになっておどろう~(一番はスローなテンポで)
  20. TAKE YOU TO THE SKY HIGH(チラシで折った紙飛行機が乱舞する)
    <encore 2>
  21. 君にあげる
    色文字:Songs from the latest album "MAGIC HOUR~Lovers at Dusk~
        Contemporary Urban Music"

P.S. Dogwoodさん!お待たせしました。<(_ _)>・・・・と言っておいて、実はまだ書き足りない 紀文 気分です。

まずは、音楽評論家で日本におけるAORの啓蒙家でもある金澤寿和氏が、東京2daysの2日目の公演を観て、かなり辛辣なレビューを投稿している。早速、角松ファンから賛否両論のコメントが寄せられている。

一通り読み終えて思ったのは、ファンという存在の二面性だ。それこそ盲目的に敏生さんのやる事に賛同する人と、更なる進化を求めるが故に成熟した音楽に否定的な人だ。

山下達郎や谷村有美に対する気持ちは、SunHeroも後者だが、ライブが白けてしまうほど熱弁を振るった角松氏には、理屈抜きで共鳴してしまった。ただ、屁理屈を捏ねて正当化しようとしているように思えるところが、SunHero的にも残念だ。

即ち、ミュージカルがやりたいなら、ハッキリそう宣言してしまえばいい。昨今のシティー・ポップスと同一視されたくないからって、C.U.M を提唱するのは、80年代の角松敏生の音楽に見え隠れしていた見掛け倒しのダンディズムを想起させる。要はダサイのだ。

英語の曲名や歌詞が、メロディーやアレンジを台無しにしていた。インスト・アルバムの “She's A Lady” が、今も高評価なのが何よりの論拠だ。だから、山下達郎の音楽の方が好きだった。なぜなら、達郎には身近に歌詞も発音もチェックしてくれる英語の先生がいたからだ。

解凍後の敏生氏は、あのダサさが大分改善されていた。だから、CDを買い、コンサートに行ってみたくなって、実行した。金澤氏は音楽的進化が見えないと嘆いていたが、氏には見えていない進化がある。少なくとも、文法的におかしな表現は激減した。

もっと分かり易い例だと、ファッション業界だ。語学力のない連中ばかりなのか、例えBEAMSの商品だとしても、デタラメ英語がプリントされていたら幻滅してしまう。インバウンドが盛んな現状で、恥さらしな商品は作るな!売るな!着るな!の3ルナを提唱したいほどだ。

その点、音楽配信を介して海外でも人気のある邦人アーティストの英語力には、たびたび感心させられる。思わず、それ!どういう意味?と、検索して平伏させられる。

SunHero的結論はこうだ。自分の好きなアーティストが、自分の嗜好の範疇を飛び出して、ついて行けなくなったら、ファンを止めれば良い。自分の好きだった頃の焼き直しすら否定的になるなら、尚更聞くのを止めるべきだ。そういうことは、Todd Rundgren に鍛えられたから、多少の違和感では動じないよ。

次に、昔の曲でも我慢して聞けるのは、演奏クオリティーの高さ故だ。しかも、SunHeroは知らなかったが、東京2daysには随分ラッキーなミュージシャンが揃っていたようだ。

森俊之 on Keyboards
鈴木英俊 on Guitar
山内薫 on Bass
山本真央樹 on Drums
伊吹文裕 on Drums
本田雅人 on Saxophone
小此木麻里 as Backup Vocalist
亜季緒 as Backup Vocalist
🌑 吉沢梨絵 as Guest Vocalist & Actor

多くの方が異口同音に語られていたのが、ツイン・ドラムの意味がない、とか、もったいない、とか。SunHeroだって分かったよ。手数が多すぎて、リズムがカオスに。手拍子をする時に、ベースラインやギターリフに合わせてカウントしました。

タイプの違うドラマーの使い分け、せめてニュー・アルバムの曲では、担当した曲だけ叩いて欲しかった。そうすれば、手数の多い山本さんと、キレとキメ以外では独特のグルーブがある伊吹さんの違いが、SunHeroでも分かったと思う。

最後になりましたが、本田さん、今年は定位置で自分のパートを黙々と演奏されてましたね。昨年は、愛弟子=渡邉瑠菜とのツイン・サックスだったので、紙飛行機が飛び交う中、持ち場を離れて、ステージ上の紙飛行機を客席へ投げ返していました。

その昔、谷村有美のバックで、サックスよりもパーカッションを多く演奏していた人とは別人のように、はしゃぎ回っていました。そう、あれは T-Square 加入前夜の無名時代の話でした。深夜の音楽番組でVJを務めていた谷村と、まるでお互い初対面のような顔で対談していたのが、何とも白々しかったぞ!

そんなもんで、急遽サックス・ソロを瑠菜さん一人でこなしてました。別の曲で予め用意されていたソロ・パートでは、緊張気味に吹いていたけど、師匠不在の方が度胸が据わっていて、「」カッコ良かったです。またどこかで、お目にかかりたいものです。

そんな瑠菜さんのデビュー・ライブ映像で、長い感想文を締め括りたいと思います。おいおい、誰のライブ・レポートだよ!ヘ(^o^)/



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この記事へのコメント

  • SunHero

    Dogwoodさん、コメントありがとうございます。
    本命は玉置浩二さんですか?チケット、なかなか取れないようで大変ですね。
    2階席程度で文句を言っているのが、恥ずかしくなりました。
    私も先日、Dua Lipaのチケットを、先行・一般ともに取れず、とても悔しい思いをしました。
    ところで、コメントを戴いた後に書き足した部分は、ご一読いただけましたでしょうか?
    2024年08月03日 04:56
  • Dogwood

    こんばんわ!コメント頂き感謝感謝です。そして大変失礼しました、最後の行をよく見てませんでした(笑)。ライブレポートもありがとうございます。軽井沢大賀ホールでの角松敏生2日間は毎年恒例のようですが、チケットは超プレミアで即ソールドアウトなのだそう。そりゃそうですよね、ドームでさえ入手困難なんですから。しかし敏生サン、相変わらずカッコいいですね。正直、紙ヒコーキを飛ばす曲とTokyo Tower とYou're only my sunshine(だったっけ?)位しか知らないのですが、バックのメンバーも一流揃い、ドラムが村上ポンタ秀一だった気がします。グルーブ感が違いますね~。あーライブ行きたい!
    2024年07月16日 20:57

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