
Original Love のライブは、Slow LIVE ’15 以来の9年振り。単独公演となると、1997年以来、ナント27年振りになる。いつの間にか、1990年代の日本の音楽界を席巻していたアーティスト・音楽とは疎遠になった。どうやら、今はその反動か、お久しぶりのライブが続く。
Original Love の変遷を遡ると、始めから田島貴男のソロ・プロジェクトだったんだと分かる。1985年に結成した ”レッドカーテン” は、1988年に田島貴男が2代目ボーカリストとしてピチカート・ファイブへの参加を要請された。記念に何か残そうと言うことで急ごしらえで、アルバムを制作した。この時点で既に Original Love(1988)という名義になっていた。
ピチカートで3枚のアルバムに携わった後、レコード会社の移籍を契機に、Original Love の活動に専念するため、1990年に脱退。同年秋から翌年春まで渋谷クラブ・クアトロで、Original Love として不定期公演を行い、ようやく注目を集める。
これがキッカケで、1991年6月に東芝EMIより、シングル ”DEEP FRENCH KISS”でメジャー・デビューを果たす。翌月には新人としては異例の2枚組で、ファースト・アルバム “LOVE! LOVE! & LOVE!” をリリース。当時勃興していた「渋谷系」のファンの支持を、瞬く間に得た。
このアルバム、当時は Acid Jazz で一括りされていたが、今聞くと Original Love の、否、田島貴男の中に混沌としていた様々な音楽性が渦巻いている。極端な例えだが、まるで Frank Zappa の音楽みたいだ。それは、Jazz、Soul、Funk、Jive、Punk などと呼ばれる音楽だ。その後、楽曲によっては、歌謡曲の要素も聞き取れるバラードがレパートリーに加わった。
2000年以降、なぜか彼の音楽(だけではないが)から遠ざかってしまったため、Original Love と田島貴男の二枚看板を、どう使い分けしているのか全然分からない。ただ、1月下旬にイープラスから、最速先行予約抽選販売の案内が来た。落選しても構わないという投げやりな気分で、申し込んだら当選した。
同じようにご無沙汰だった ICE や James Taylor の予習を優先したら、そのまま失念してしまった。コンビニ発券の案内が来ても、結局当日、道中のコンビニで発券する始末。俄予習もまるで記憶に残らない。おかげで、1/4くらいの曲しか分からなかった。ブランクの代償は大きかった。だから、セットリスト情報、募集中です。
それでも、MCでは「ちんたらやるから」なんて言いながら、一曲一曲に全力投球だ。息が上がって、すぐにはMCが始められない場面もあった。そりゃそうだ。今年でメジャー・デビュー33周年だ。2時間半のライブは、観客も大盛り上がりの熱気溢れるもので、昔 SHIBUYA-AX で初めて見た時と遜色ないパワフルな演奏に、圧倒されるばかりだった。

バンドは、ヒックスヴィルの二人=木暮晋也(Guitar)と真城めぐみ(Chorus, Percussion)に、河合代介(Hammond Organ)、(Bass)、(Drums)という編成。サックス不在だとソウルやファンキーな曲も、ソリッドなロックっぽいアンサンブルになるが、驚いたことにギターとハモンドでハモると、ホーン・セクションのような分厚い音が繰り出された。
また、Slow LIVE で経験済みだが、往年の人気曲は随分アレンジが変わっていて、歌い始めるまでサッパリ分からなかった。そういう意味では、「接吻」とか「朝日のあたる道~As Time Goes By」などのバラード系も、このバンドで演奏するようにリアレンジされていた。しかし、原曲から大きく逸れることは無くて、懐かしさが込み上げてきた。
それにしても、真城さんとは、色んなアーティストのライブで、ホントによくお目に掛かる。ところが、誰のコンサートだったか、全く思い出せない。還暦過ぎると、こんなもんだな ヘ(^o^)/

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この記事へのコメント
SunHero
>あっ、そうそう今年もSlow Liveの2日目(だったかな)にOriginal Love出演しますよ。チケットお取りしましょうか?
チケット代、踏み倒してもいいですか?ヘ(^o^)/
コロナ(こんな)ことなら、日比谷野音で開催された時、行っておくべきでした。池上はクルマなら楽ですが、公共交通機関で行くとなると、なかなか厄介なもので。でも、Dogwoodさんには、一度お会いしたいものです。
Dogwood