NHK ドラマ10「天使の耳~交通警察の夜」

NHKドラマ10「天使の耳~交通警察の夜」

「TVドラマ」の部屋を設けたのに、2023年は完全に放置してしまいました。コロナの5類移行で外出機会が増えたことや、TVerの見逃し配信すら見逃す状況から、マトモに全話見たドラマがありませんでした。

どうやら5類移行と前後して、SunHeroの日常生活のサイクルが新たなフェーズに入ったらしく、予約した映画や手元にチケットのあるコンサートを、いくつか素っ飛ばしてしまったんです。それが最大の要因だと思います。

それに、SNSで第一話放送直後から批判的なコメントが寄せられるのは、早急な投稿によってTV局の営業を妨害しているとしか思えなくて・・・・大抵は主演俳優のアンチ達による「重箱の隅突き」や、脚本家の付け焼き刃、あるいは、時代遅れな設定、そんなところが格好のターゲットになっているようですね。

嫌いなタレントが出演してる、脚本が稚拙だ・・・・本当にそう思ったら、SunHeroは見ないよ。わざわざ見ては、否定的なコメントを投稿する。その神経が理解できません。時間の無駄、頭がおかしいんじゃないの?自分がどんどん卑屈な性格になっていることが、自覚できないんだろうな。哀れですね。

放置していた言い訳はこのくらいにして、本題です。

今週の火曜日(4/23)に最終回を迎えたNHK ドラマ10の「天使の耳~交通警察の夜」は、まさかのオチにビックリでした。法治国家といっても、法律を作るのは人間だ。人間は完璧なものを求めるけど、いつも不完全に終ってしまう。法律自体が解釈の仕方で歪められるからだ。あるいは、想定外の犯罪行為は、そもそも処罰の対象となり得ない。

交通事故の現場に臨場し、原因を究明する。数々の証拠に基づいた警察の結論が、思いも掛けない形で覆される。始めのうちは題名通りに、視覚障害者が聴覚を頼りに記憶した事を検証して、真実が明らかになる。東野圭吾原作にしては、ちょっと強引な展開だ。ところが、人対クルマの事故では、初めから歩行者に有利な社会通念がまかり通る現状が描かれる。そこが東野さんらしい着眼点だ。

例えば、高速上で煽り運転を受けた挙げ句に、無理矢理停車させられた家族が後続車に追突されて、両親が亡くなった。死亡に直接関係していないから、煽り運転の当事者は罰せられない?死亡させた後続車の運転手だけが、前方不注意で有罪になる?誰が真の犯罪者(起因)かを見極めれば、自ずと重罪に問われるのは誰か明らかだが、当時は直接処罰できる法律はなかった。

悪い奴らは、常に法律の上を行く。詐欺では、元締めが一番のワルだと分っているのに、下っ端ばかりが捕まる。煽り運転では、煽った側が目の前に居ても逮捕容疑がなかった。これが民事事件だと、原告も被告も法律を盾に争う場合がある。法の不条理だらけだ。だから、少しでも賢く生き抜こうと思うなら、法律の知識は必須だろう。

だが、最近はどうだ!詐欺被害者に二次被害と呼ばれる詐欺を仕掛ける弁護士が現われた。国民が生活で困窮しているのを尻目に、政治家(いや、政治で稼ぐ政治屋だ!)裏金作りに熱心だ。そんな連中が、政権を担う。政治屋の資質を判断するのは、法律じゃなくて、有権者だ。その有権者は、不満は漏らすが、投票しない。

日本国民は、いつからこんなに馬鹿になったのか!企業はリストラするのに、政治はそれができない。こういうドラマを見ていると、憤りと共に、妄想が膨らむ。民主主義が理想とした社会は、こんなものだったのか?

だが、最終話だけは違った。「天使の耳」のエピソードは、ほんの序章に過ぎなかった。法で罰せられるべき路上駐車より、そのクルマを傷つけたことで、本来の被害者が加害者になってしまった。そして、大切な人が死んでしまった。法では裁けない理不尽が、恨みを助長し復讐心を煽った。

伏線回収が、視聴者の予想の斜め上を行く、とんでもない犯罪を炙り出す。東野さんらしさ全開だな。そして、下手にワン・クール(例えば、10話)で描かず、4話で収めた脚本も見事だ。

ところで、小芝風花はいつになったら、朝ドラのヒロインに選ばれるのか?NHKの夜のドラマでは、かなり貢献している。やっと出番が回ってきたかと、そろそろ(小芝風花ファンの)視聴者の皆さんを安心させて下さい!

<追記1>
本ドラマは、2023年3月と6月にBSで放送されたドラマを再構成して、ドラマ10で4話に渡って放送されたものです。第4話は、4月28日 午前1:10〜午前1:55に再放送されます。NHK+なら、4月30日まで視聴できます。

<追記2>
原作は交通事故を題材にした6編が収められた同名短編集。この中の5編が交錯する形で、ドラマ化されているそうです。ユーミンの「リフレインが呼んでいる」で始まり終わる脚本は、もうお見事としか言えない。
副題はこの短編集が出版された際の書名。なぜ変更されたのかは不明。SunHeroが思うには、ランドセルのCMが影響したか?それこそ、ミステリーじゃないか?

エンターテインメントランキング
エンターテインメントランキング

この記事へのコメント

  • SunHeroは中辛です

    Dogwoodさん、ご指摘ありがとうございました。
    SunHeroが小芝風花ファン?確かに、そう取れる書き方でした。
    決して嫌いな訳ではありませんが、補足改訂しました。
    今度は大丈夫でしょうか?
    SunHeroがファンを公言しているのは・・・・
    2024年05月01日 06:42
  • Dogwood

    こんばんわ。いつになく辛口かと思いきや、小芝風花ファンだったとは(笑)そのドラマ気になります。今度見てみます。
    2024年04月30日 22:40

この記事へのトラックバック
エンターテインメントランキング
エンターテインメントランキング
人気ブログランキングでフォロー

©Entertainment Weblodge SunHero
All rights reserved (except where noted)