
謎が解けたアゼリアに早速入ってみた。ドトールが目に入った。不慣れな地では、見慣れた屋号に惹かれがちだ。混雑していたが、二人掛けのテーブル席が確保できたので、ショルダー・バッグを置いて注文カウンターへ。一服したら、ラゾーナで川崎土産(何?)とおかずを買って帰るつもりだった。
ラゾーナ?・・・・あそこには109シネマズがあるじゃないか!Michael Jacksonの”This Is It”以降、品川で事足りるようになるまで、IMAXで観たい映画を観に行ったものだ。何しろ、東海道線に乗れば、東京駅から僅か3駅だ。帰りは、南部線で座って帰れる。
ただ、コロナ禍で終電時刻が繰り上がったりして、「ワイスピ」を見終えた後、買物どころでは無くなった。「楽」なルートで検索したら、東京駅経由で帰っても、南部線を使っても、帰宅時刻は同じだった。東京駅から中央線に乗れば、降車駅まで座って帰れるじゃないか!
アゼリアの久世福商店で、果たして川崎土産と言えるのかどうか甚だ怪しいが、日の出製菓とのコラボ商品を買っておいて、ホント良かった。丁度ドトールの向かいだったので、TVで紹介されていたのを思い出して寄ってみた。
何でそんな胸騒ぎを覚えたかと言えば、ドトールで109シネマズの会員登録をして、「ワイスピ」のIMAX版の座席を確保したからだ。別に他の映画でも良かったんだが、一日一回しかないIMAX版が、好都合な上映時間だった。しかも、歳を取ると言うことは、悪いことばかりじゃ無い。シニア割のおかげで、IMAX版でも1,800円

〔ココから先はネタバレあり!これから観るという方はご遠慮下さい?<(_ _)>〕

さて、シリーズ最新作にして、完結編パート1ということで、冒頭には懐かしいシーンが矢継ぎ早に登場します。だからと言って、きちんとおさらいをしてくれる訳ではありません。ただ、序盤で過去作の伏線回収みたいな描写が、バンバン出てきます。
SunHeroのような途中参加組には、急に知らないヤツが出てきて、窮地を救ったり、逆に急襲したり、と困惑することばかり。それに比べれば、サブリミナル効果を狙ったような演出は、本作に繋がる忘れていた昔話を思い出させてくれて、まあ~親切です。
ズバリ言います。そんな演出は要りません。もっと早く、いつものストリート・カー・レースをやって欲しかったです。それとて、どんどんエスカレートするド派手なカー・チェイスの序章に過ぎません。あれで観客のギアもアップしますが、今作はLowからSecondへシフト・チェンジするのに、時間!掛けすぎ。
元々は改造車を使った強盗を繰り返す一味(唐辛子?笑)と警察の駆け引きが物語の主軸でしたが、早くも三作目でそんな設定は崩壊してしまいます。あれは、公開順に観ると、違和感だらけでした。
荒稼ぎしたトレット一味は、家庭を築いて、強盗稼業は廃業かと思いきや、まるでFBIの極秘下部組織のような活躍をするようになります。映画の人気がメジャーになったのは、この頃なんですかね?いつの間にか、世界中の悪党を敵に回してしまいます。
カー・アクションも、ドムドム(笑)大袈裟になっていきます。スカイ・ミッションでは、飛行機からパラシュート無しでクルマごと降下。アイス・ブレイクでは、巨大潜水艦と氷上のカー・チェイス?想像の斜め上を行く展開には、毎回圧倒されっぱなし。
でも、シリーズを重ねていく中で、当初シリーズの顔(=主役)だったポール・ウォーカーが、自動車事故で他界するという悲劇がありました。劇中のカー・チェイス同様、出演者や映画会社の思惑が入り乱れて、4作目・5作目ではヴィン・ディーゼルとウォーカーがW主演、というか、主役チェイス (争奪戦)?みたいな展開に。まさか、あんな形で決着がつくとは

そうだ!争奪戦と言えば、2019年公開の「スーパーコンボ」は、主役の座は安泰と思われていたヴィン・ディーゼルが不在の作品でしたね。元アメリカ外交保安部捜査官のルーク・ホブス(ドウェイン・ジョンソン)と元MI6エージェントのデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)が主演。
この二人、制作陣にも名を連ねていて、スピンオフというのはヴィン・ディーゼルを欺く口実で、あわよくばメイン・シリーズの正当な続編にのし上がろうと狙っていたのかもしれません。だって、いかにも「スーパーコンボ2」を匂わせる終わり方じゃありませんでしたか?
そもそも、「スパコン」は2017年公開の「アイスブレイク」の後日譚。ヴィン・ディーゼルの出演が無いからスピンオフと言っても、8作目から続くストーリー。9作目と見るファンも多いんじゃ無いの?
無粋な推測はともかく、「ワイスピ」シリーズは、作品を重ねるごとに、派手なカー・アクションというだけではなく、徐々にファミリーの絆というテーマが大事なファクターになっていく。コロナ禍で未見となってしまっている「ジェットブレイク」では、実の兄弟が敵・味方として対峙するという究極の対決が主軸になっているそうだ。
とにかく、シリーズは本作と2年後に公開予定の続編をもって、完結するそうだ。そうなると、やはりホブス&ショウ主演で、新たなシリーズが始まるのかもしれない。

それにしても、完結編に相応しい最強×最凶のヴィラン(悪役)が、かつてシリーズに登場した際には、とても影の薄い存在だった。あの時の出演が本作への伏線だったとしたら、こんなトリッキーな設定は007シリーズにも無かったと思う。
続編が今すぐにでも観たいと思わせる、絶体絶命のピンチのまま終わるというのは、とても後味が悪い。邦画みたいに、前後編連続上映してよ。2年も待てないよ。

この記事へのコメント