水は海に向かって流れる[舞台挨拶上映](2023日本)

mizumuka_autographed_poster.jpg・・・・と言う訳で、行って参りました、久々の川崎。JR川崎駅の東側に関しては、まごつくばかり。JR川崎駅東口のバスターミナルを堂々と横切る京急線の高架と、そのすぐ向こう側に建っているDICEatré。この光景こそが川崎駅前だ、と直感的に思った。

地図では理解できなかった京急線とアゼリアの関係性。京急の駅舎の無い駅ビル?ビルの中にバスターミナルがある?

アゼリアは、お目当てのバス乗り場へ安全に行けるように作られた地下街だったんですね。実物を目の当たりにして、内心は恥ずかしくて仕方なかった。(@@;)

自分では初めて行く土地でも勘が働くと思っているが、川崎は例外らしい。銀座と川崎ではカーナビも現在地を見失ってしまう。どうやらSunHeroのGPSも同期できないらしい(笑)。結論、川崎はクルマで行っても、電車で行っても、土地勘がまるで利かないみたいだ

さて、コロナ明け最初のシネコン訪問は、掲題の映画となった。「渇水」の舞台挨拶に悉く落選して、落ち込んでいたところに、チケぴから矢継ぎ早のご案内。同日のTOHOシネマズ六本木は2回とも落選したが、辛うじて川崎が当選した。

ネットで探しても、川崎での舞台挨拶の模様は紹介されていないが、六本木では今月25歳になる広瀬すずのために、バースデーケーキのサプライズがあったようだ。登壇者は川崎も同じ。衣装も同じ。あとは貴方のイマジネーションで補って下さい。


これはTOHOシネマズ六本木での舞台挨拶の模様です。(こっち!行きたかったぁ~)

ご覧の通り、一番輝いていたのは、主演の広瀬すずではなく、これが映画初出演という當真あみでした。何しろ、襟元のウロコのようなラメが、劇場の照明を浴びて黄金色に輝いてました。

広瀬さんの衣装もステキでしたが、照明が明るすぎてディテールが全然わかりません。個人的な印象としては、中国武術映画にでも出てきそうな女流格闘家?見損ねた「ネメシス」の衣装でもリサイクルしたかのようにも見えました。

男性陣は流行のジャケット・スタイルでした。遠目にも一番オシャレだったのは、タキシードをカジュアル素材に落とし込んだような衣装の戸塚さんでした。

映画に肖って、どこかに水色を取り入れることが、ドレスコードだったようです。でも、ホントあみちゃんの蝶をあしらった感じの襟は、照明のせいで金ピカにしか見えませんでした。

もし、生瀬勝久さんも登壇していたら、爆笑だらけの舞台挨拶になっていたことでしょう。監督と戸塚さんが小ネタを繰り出すも、他の3人がほぼスルーだったので、こちら側はどう反応すれば良かったのか、反応の薄さに戸惑ってしまいました。

(ココから先は、ネタバレ多数!知りたくない人は、映画を観てから、改めてご覧下さい)

TOHO-kawasaki_mizumuka.jpg

これは、映画自体にも言えることでした。全体的にシリアスで重めのストーリーに、是枝監督の「海街diary」や「万引き家族」のように、クスッと笑える小ネタが鏤められていましたが、素直に笑えなかったのです。

多分、眼力鋭く、頑なに心を閉ざした主人公のインパクトが、際立ちすぎてたからではないかと思います。本当は心優しい性格なのに、多感な年頃に母親が不倫して、家族がバラバラになってしまったことで、10年経ってもわだかまりから解放されずにいるんだと思います。

そういう意味では、広瀬すずの演技は秀逸でした。そんな主人公に何となくシンパシーを感じたシェアハウスの一番新しい住人(大西利空)は、図らずもクラスの、否、学年イチのマドンナ(當真あみ)のハートを射止めてしまいます。

心の距離を詰めるには、まず物理的な距離を縮める必要があります。映画ならではの出来すぎた設定で、高校のマドンナは頻繁にシェアハウスにやってきます。主人公の手伝いまでします。

それもそのはず、マドンナのお兄さん(戸塚純貴)は、家族から離れて、シェアハウスに居候。だから、妹が気軽に出入りする訳です。必然的に同級生の住人とも気さくに話す機会が増えます。

そういえば、高校生がなぜシェアハウスに?理由は2つ。1つは、進学した高校が自宅から遠いため。もう1つは、そのシェアハウスには既に漫画家として自立している叔父(高良健吾)さんが住んでいるから。だから、親は息子が実家を離れることを許した訳です。これも都合が良すぎですな。

こうしてお膳立てが揃ったところに、全ての鍵を握る大学教授(生瀬勝久)が帰国します。主人公と教授が話しているのを偶然立ち聞きしてしまった高校生コンビは、主人公と男子高生には古くからの因縁があったことを知ります。こういう秘密の共有も、高校生の恋愛には大事なファクターですな。

もう物語の落とし所は、察しが付いたのでは無いでしょうか?高校生の恋愛の行方は、終盤に向かって行方不明(or有耶無耶)になっていきますが、主人公が男子高生の尽力で徐々に心を開いていく様には、静かで爽やかな感動が湧いてきました。

SunHeroがいいシーンだなと思ったのは、高校生コンビが校舎の屋上でふたりで弁当を食べるところ。あみちゃんが鈍感な同級生の想定外の告白に苛立ちを爆発させる演技は、一番の見せ所ですね。あの年頃だからこそ出来るピュアな演技だと思いました。

もちろん、主役のすずちゃんにも、いいシーンが一杯ありました。例えば、母親の元不倫相手(北村有起哉)が弟と息子に会いに来て、主人公の強烈な一撃を食らうシーン。その後、絆創膏がだんだん小さくなっていくのが、可笑しかった。

他にも、行方知れずになっていた母親の消息が分かって、思い切って会いに行って、怒りをぶちまけるシーン。これは、母親の再婚相手の連れ子の返り討ちに遭い、そそくさと退散。

あろうことか、ヤケ食いのために入ったレストランに、母親一家もやってくる。当然すずさんは店を出る。残された利空くんは、すぐには後を追わず、残った料理を持ち帰れるか、店員に尋ねる。恋愛には鈍感だけど、結構ちゃっかりしてる!

その後いろいろあって、翌朝、すずちゃんと利空くんが、砂浜でずぶ濡れになって戯れる。すずちゃんの跳び蹴りは、お見事!

まあ、そんな感じで、個々のシーンはよく練られた演出で、キッチリ仕上がっている。なのに、繋ぎ合わせると地味な印象を受けるのはなぜだ!

LazonaKawasaki_centerfield.jpg

映画はさておき、三井のすずちゃんこと広瀬すずさんは、ラゾーナ川崎に挨拶(笑)に行ったのだろうか?ミッドタウンや宮下公園、コレド室町など、これ(ど)まで東京23区内の物件ばかり。

ここ川崎にも、三井不動産が手掛けた商業施設があります。例え一歩でも立ち寄っておいたら、スポンサーとの関係もますます盤石になるんじゃないかい?近年まで長らく桜庭ななみが務めていた「三菱地所を見に行こう」みたいな長期CMなら。

すずちゃん、三十路に入っても続けるのかな?その最中に噂通りの結婚とかしたら、三菱みたいな訳には行かないんじゃないの?余計なお世話だけど。

<次の映画につづく>

この記事へのコメント

  • SunHero

    Dogwoodさん、毎度どうも!

    せっかくだから、寄らせていただこうかと、帰りは南部線使わなかったんですよ。ところが、丁度到着した列車に乗ったら、品川までノンストップだったんです。結局、どっち周りでも、帰宅時間は同じでした。やっぱ川崎とは相性が悪いようで・・・・(^^ゞ
    2023年06月21日 00:06
  • Dogwood

    川崎まで遠征お疲れ様でした!舞台挨拶は芸能ニュースで見るものだと思っていた(笑)ので、レポ興味深かったです。映画みたくなりました。昔は映画といえばキネマの都、蒲田で観てましたが、今や蒲田に映画館は1つもありません。なのでワタシも川崎に映画を観に行くことが増えましたが、京急側はちょっと緊張しますね、いろんな意味で(笑)。今度は蒲田にもお寄りくださいませ~
    2023年06月15日 21:52

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