Round Up 2022 in Music

ウィルスの発見から3年経っても、コロナ禍は続くよいつまでも?だからって、2020年の「恋は続くよどこまでも」が昨年の大晦日に一挙再放送になるとは。深読みしすぎですかねぇ~。

それにしても、もうイイ加減、「コロナ禍」という言葉は使いたくない気分です。ただ、この最凶の敵が依然人類の生命を脅かしている以上、もうしばらくは枕詞のように使うことをご容赦下さい。

さて、年末に記載するつもりで頑張っていたのですが、メモ的な下書きのファイルが、忽然とPCから消えてしまいました。どうやら、Windows 11へのアップデート以降、PCが動作不良に陥った際に導入したWise Care 365が、やり過ぎてしまうようです。

EdgeやChromeが初期化されてしまう原因が、このソフトのデフォルト設定だったからです。Wise Care 365が原因と思われるファイル紛失やソフトの初期化。設定のどこをいじると解消されるのか、まだまだ分らない事だらけです。

言い訳の後は、やっと本題に入ります。 ”Round Up 2022 in Music” は、コロナ禍でエンタメ・ランキングも年間表彰も崩壊してしまった後、今回苦肉の策で思い付いた企画です。

要は、Billboad年末号の大特集ページ ”Year in Music” の冒頭、エンタメの一年間を総括する記事が掲載されるのですが、その真似をしてみようと思います。(こんな出だしでは、まるで「編集者後記」ですね)


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(冒頭でお断りしたように、やっぱりこの枕詞で始まりますが、)コロナ禍がキッカケになったのか、音楽配信が猛威を振るうようになって、音楽チャートがレコード会社の呪縛から解放されました。レコード会社が想定していないところで、想定外の楽曲に注目が集まり、慌ててCDで再発になったり、配信解禁になったりするようになったことです。

テレビのニュース・バラエティーが、SNSで上位にランクされたトピックを取り上げるという、本末転倒の事態になった事と、根は一緒じゃないでしょうか?ただ、SNSは速報性でテレビに勝るものの、情報の信憑性・正確性では、まだまだテレビに敵わないようです。

【Part 1:日本】
昔の古い(クドい静香ですか?笑)曲が、思いがけない形でリバイバル・ヒットするという現象が、顕著になったことです。兆候は、日本でも2017年にありました。大阪府立登美丘高等学校ダンス部が平野ノラのネタを元にしたバブリー・ダンス動画がバズって、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」(1985年11月発売)が、32年の時を経てリバイバル・ヒットしました。

更に、その下地となった現象が、2002年にありました。島谷ひとみによるヴィレッジ・シンガースのカバー「亜麻色の髪の乙女」(1968)です。ユーロ・ポップに演歌にと模索したけどブレイクしなかった島谷ひとみが、次に挑戦したのがカバーでした。34年の歳月を経て、誰がこんなに大ヒットすると予想できたでしょうか?その後は、雨後の筍のように様々なアーティストがカバーするようになりました。

元々は、ヴィレッジ・シンガーズの曲もカバーでした。青山ミチの「風吹く丘で」(1966)が原曲でしたが、シングル盤発売直前の不祥事で日の目を見損ねたそうです。いい曲だったので、タイトルを変えて、フォーク調のアレンジで、彼らが世に出したんだとか。名曲は時代を超えると言いますが、正にその好例でした。

「ダンシング・ヒーロー」が先例と決定的に違うのは、1985年録音楽曲がそのまま2017年にも受け入れられたことです。年末には、ついに新録や数多のリミックス・バージョンが収録されたCDシングルが発売になりましたが、世間的にはオリジナル・バージョンが浸透しました。

より最近の例では、TikTokのカバー・ネタに使われて、ブラック・ビスケッツの「Timingー時機ー」に注目が集まり、ブラビの一連のシングルが期間限定で配信になりましたね。SunHeroは、その台湾盤CD(すべて中国語バージョン)持ってますよ。

挙げ句に、シンガポール在住の中華系実業家と結婚して、ようやく幸せを掴んだビビアン・スーが急遽来日しました。トーク番組に出演したり、年末バラエティーでブラック・ビスケッツ一夜限りの再結成を、披露しましたね。(見損ねたけど・・・・)

これが欧米となると、主要音楽チャートに大変革をもたらしました。それには、もうひとつの要因があります。

【Part 2:アメリカ】
一番顕著な例はアメリカでしょう。PSYの「江南スタイル」(Gangnam Style, 2012)が、Billboard Hot 100で最高位2位を記録したのみならず、ヨーロッパからアジア、オセアニアまでグローバル・ヒットになったことが引き金となって、BTSの連続全米No.1に象徴されるK-POPブームが巻き起こったことです。

PSYのブレイクは、彼がアメリカに留学経験があり英語が流暢だったことで、通訳ナシで海外メディアのインタビューに応じられたことも、一因と思われます。Pink Ladyや松田聖子が十分なメディア対策をしていれば、もっと違った結果になったという評論家もいます。松田聖子が、帯米中に改めて英会話のレッスンを受けたのが、何よりの証拠でしょう。

更に興味深いのは、外国語で歌われる曲はヒットしないというジンクスを見事に翻して、韓国語でそのままヒットしたことです。坂本九の「上を向いて歩こう」("Sukiyaki")がアメリカで1963年に全米No.1になったのは、例外中の例外と思われていますが、既にヨーロッパ各国でヒットした後だけに、当然の結果だと分析する評論家もいました。

さて、日本のヒットチャートよりもレコード会社の思惑が通じなくなってしまったアメリカでは、人気アーティストのニュー・アルバムが発表されると、収録曲が一斉にHot 100にランクインするようになりました。もう順番にシングル・カットして、アルバムのセールスを伸ばそうなんて、姑息な技は使えません。

更に、音楽配信がCDセールスを上回るようになると、毎年クリスマス・シーズンには時代錯誤なランキングが現われます。そして、日本でのヒットから25年後、2019年から毎年のようにNo.1になる曲が登場しました。Mariah Careyの「恋人たちのクリスマス」(All I Want For Christmas Is You)です。

日本では既にリリース当時に130万枚のセールスを記録しましたが、アメリカでは配信が解禁になった2019年に初めてNo.1になりました。その後、毎年この時期になると、No.1になっています。昨年も当然、No.1に輝いて、4年連続を達成しました。この記録、果たしてどこまで伸びるのか?

同様に、1950~60年代のクリスマス・ソングも、大挙ランクインします。それらに混じって、Wham!の”Last Christmas”(1984)もちゃっかりチャートイン。更に、昨年、ついに本国イギリスで、36年振りのNo.1返り咲きを果たしました。天国のGeorge Michaelも喜んでいることでしょう。

ちなみに、この週の英Top10は、新旧のクリスマス・ソングが9曲もランクイン。Mariahの曲も2位に付けています。3位はEd Sheeran & Elton John「Merry Christmas」、4位はBrenda Lee「Rockin' Around The Christmas Tree」、5位はStormzy「Firebabe」(Top10唯一のNon-Christmas Song)でした。

参考までに、12月31日付けBillboard Hot 100のTop5は、下表の通りです。

BillboardHot100_LastWeek2022_XmasEffect.jpg


そして、2022年に「ダンシング・ヒーロー」のような現象を巻き起こしたのは、Kate Bushの ”Running Up That Hill (A Deal with God)” でしたね。荻野目洋子と同様に1980年代の楽曲ですが、1985年当時、アメリカでは30位(イギリスでも3位)が最高位でした。Netflixの人気番組「Stranger Things(未知の世界)」のSeason 4で、重要なシーンに使われて、世界中がやっとこの曲の凄さに気付いたようです。

このネットドラマのおかげで、イギリスでは37年越しの1位に輝き、アメリカでも最高位3位を記録して、Billboardの年間チャートで23位になりました。この曲は、収録アルバムの20周年記念盤の紹介でも取り上げています。プレイリストもあります。ぜひご参照下さい。

【Part 3:日本(番外編)】
実は、古い楽曲がオリジナル・アーティストのバージョンで、リリース当時よりも大きな成功を収めたことがあります。それも、1990年代の日本で!

それは、1995年10月に始まったドラマがキッカケでした。TBS系金曜ドラマ「未成年」です。オープニングとエンディングには、Carpentersの ”Top Of The World”、”I Need To Be In Love”、”Desperado” が使われたそうです。中でも(真ん中の)「青春の輝き」は、翌年に掛けて大ヒットしました。

元々は1976年の6作目「見つめあう恋」に収録され、同作からのセカンド・シングルとして、日米では小ヒットになりました。歌詞の意味が分らなくても、当時はまだ珍しかったミュージックビデオを見れば、大体内容は分ったと思います。

ただ邦題や曲調、ドラマのイメージが、三位一体となって大暴走、否、遅ればせの大ブレークとなり、Richard Carpenterが来日したり、声質のよく似た日本人歌手がカーペンターズのカバーで人気を博したり・・・・レコード会社の巧みな戦術で、ブームは10年くらい続きました。

ネット配信はもとより、インターネットすら普及していなかった時代の話です。テレビ媒体が果たした役割は、放送元がTBSかNetflixかの違いだけで、四半世紀以上経っても手法は同じでした。

Round Up 2022 in Musicと銘打ったものの、結局「温故知新」な一年だったというオチでした。チャンチャン!!

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