そんな中、映画業界は「鬼滅」一色状態に。1つのシネコンで複数のスクリーンを「鬼滅」に割けば、最速で様々な興行収入記録を塗り替えてしまうのも当然。とは言え、コロナ禍にわざわざ観に行くほど有名な作品ではなかったはず。観に行けば、謎が解けるのかな?
でも、SunHeroはコロナ禍に関係なく、エンタメ目的の外出が億劫になってしまい、年間表彰も年間ランキングも2年連続で見送ってしまいました。もし、楽しみにしていて下さった方がいらっしゃいましたら、ご期待に添えず申し訳ありませんでした。
日常生活がすっかり「劇的ビフォー・あたふた」になってしまいました。そこで、SunHeroも従来とは違う視点からエンタメ界を見渡して、年間表彰だけ復活させることにしました。と言うか、音楽も映画も演劇もランキングが成立しない状態なので、巣籠もりストレスの解消に貢献してくれたものへの細やかな感謝です。
▶Trend of the Year:音楽・動画の配信サービス(ストリーミング)
AKB商法なんて呼ばれるCDの売り方は、随分批判を浴びながらも2015年くらいまでは音楽業界を牽引していました。でも、あれで最初に成功したのは、ハロプロでしたよね?しかも、会いに行けるアイドルというコンセプトは、篠原涼子を世に送り出した東京パフォーマンスドールの手法でした。
秋元康がスゴいのは、先例のオイシイところをCDの売り上げに結びつけて、莫大な印税を稼ぎ出したこと。秋元康のヒドいところは、アイディアと楽曲は提供するけど、各グループの運営は他人任せで、問題が起きても蚊帳の外というシステムを作り上げたこと。
流通業界で例えれば、鈴木敏文が築いたセブンイレブン商法と同じじゃありませんか?セブンイレブンは利益だけ吸い上げて、損失は加盟店に負担させる。だが、7&iグループのトップに就いたら、そうは行かない。イトーヨーカドーも西武・そごうも、損失を転嫁する相手が居ないからだ。創業家から引導を渡されて当然だ。カリスマ経営者だなんて聞いて呆れる。
話を戻しましょう。もはやアイドルが席巻するオリコンでは業界の指標にならないと気付いて、近年は米国Billboardの手法で多角的な分析から人気のバロメーターをランキングにしているBillboard Japanが、俄然重宝されるようになった。
NHK紅白歌合戦にしても、つまらなくなったと批判するのは、自分達(視聴者)には全く馴染みのない出場者が増えたからだ。エンタメが多様化して、テレビに出なくても人気を博しているタレントが増えたのだ。
どんな所で活動しているのかと言えば、スーパー銭湯やショッピングモールから、2.5次元ミュージカルや初音ミクに象徴されるAR/VR演出の可能な劇場、果ては巡り巡って自宅まで入り込んできた。自宅と言っても、国内に限定されない。インターネットの普及で、エンタメはあっさりと国境を越えたからだ。
その好例がBABYMETALですね。米Billboardのアルバム・チャートにランクインしても、日本ではまるで話題にならない。世界中で人気があるのに、当の日本人はほとんど知らない。井の中の蛙という滑稽な状況だ。海外で成果を上げたアーティストって、なぜか国内では知名度が低い。
エンタメは心の渇きを潤し癒やしてくれる特効薬なだけに、こうして俯瞰してみると実に嘆かわしい。そんな憂いを払拭してくれたのが、SunHeroの場合はストリーミング・サービスだった。
まずは動画。今でもあちこちから優待サービスの案内が来るけど、昨年2回もU-NEXTを無料で利用させていただきました。これに味を占めて、元々無料のTVerを時々利用するようになった。
次が音楽。Amazon MusicやSpotifyは、ナント3ヶ月無料だった。思い切って利用登録したらスゴいじゃん!20世紀にはパッケージ・ソフト(LPやCD)を買わないと聞けなかったものが、いとも容易く片っ端から聞ける。おまけに、市販のベスト盤は大抵選曲に不満があったが、こうしたサービスなら自分好みの選曲・曲順でプレイリストを作れば、一気に不満解消だ。
今頃トレンドとして表彰するのは遅すぎると承知してますが、SunHeroがなかなか最初の一歩を踏み出せなかったのは、サブスク以前にパケット通信量(料)の問題があったからです。これをクリアしてくれたのが、次の表彰対象になります。
<Pt.2に続く>
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