
K-POP界のジャンヌ・ダルクと言ったら大袈裟だろうか?今日のK-POPの世界進出の先陣を切ったのは、遡ればBoAだった。PSY(サイ)が「江南スタイル」をBillboard Hot 100の2位(2012年9月~11月)へ送り込んでから、一気にK-POPの世界進出が加速されたのは事実だが、その伏線はやはりBoAのアメリカ進出(2008年10月)にあったと思う。
PSYの成功は、ピコ太郎同様、YouTubeがきっかけだった。その点では、BoAは時期尚早だったと言わざるを得ない。加えて、PSYは英語が堪能だったおかげで、人気に火が付くや欧米を歴訪して、沢山のメディアの取材をこなした。そのため、本国の人気音楽番組には出演できなかった。にもかかわらず、母国でも大ヒットとなった。
PSYの最大の功績は、韓国語で歌った歌がアメリカで受け入れられたことだ。これはBTSのアメリカ進出にとって強力な追い風になった。ただ、これがKorean Invasionとして音楽史に名を残すには、後続の登場が待たれる。
そんな折、BoAが今年韓国デビュー20周年を迎えた。生憎のコロナ禍で大々的なイベントはなかったが、記念すべき10枚目のアルバムがようやく発売された。隣国にもかかわらず、日本への入荷はアメリカほど早くない。CD店に並ぶのを待ちきれず、韓国商品を取り扱っているネットストアに予約注文したものだが、それでも現地発売から一週間くらい待たされるのが常だった。
今回は、日本のアイドル商法を真似たのか、通常盤の他に二種類の限定盤が用意された。普通にTowerとかHMVとか楽天ブックスに注文すると、どちらが届くか分からないというギャンブル商法に腹を立てたが、探せばあるのよねぇ~、二種まとめ買いのできる販売店って。
ところが、韓国発売から一週間余り、限定盤が次々に売り切れになる中、注文先から一向に発送通知が来ないばかりか、売り切れ扱いになってしまった。ただ、注文履歴を見る限り、発送準備中となっていた。どうやら、韓国から発送される時点で、既に二種混合で箱詰めされていたようで、恐らく開梱して手作業でペアにしていたのかもしれない。
ようやく発送通知が来たのは12月16日、佐川急便が届けてくれたのは12月18日だった。B5サイズ程度のハードカバーブック仕様は、ここ最近の傾向だが、大判のポスターまで付いてくるのは、注文前から見落としていた。細長い段ボール箱は、配送業者が業者だけに、見事にヘコんでいる部分があったが、Amazonよりも丁寧に商品やポスタが保護されていて、中身は無傷だった。
とりあえず開封したが、CDがすぐ帯電して、埃がビッシリ付いてしまう。それだけ乾燥しているということか?やむを得ず、Amazon Musicで聞いた。20周年を意識しすぎたのか、前作“Woman”に比べると、「肩が凝る」というのが率直な印象だった。
来年はいよいよ日本デビュー20周年だが、最近の寡作ぶり、コンサート会場のスケールダウンなど、人気に陰りがあるのは否めない。それに、コロナ禍という暗雲も立ち籠めたままだ。どう乗り切るのか、見守りたい。
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