やがて都会的な洒落たサウンド(=日本ではAOR)へ、日本で産業ロックと命名されたJourneyやREO Speedwagonが人気を博するようになると、それっぽいハード・ロック路線へと、常に時代と迎合する音楽性で、音楽界の荒波をいくつも乗り越えてきました。バンド内でもボーカリストの交代という、死活問題になりかねない事件(?)がありましたが、直後に無事ヒットが出ました。
彼らはAC/DCと共に、1980年代に第二次ブリティッシュ・インヴェージョンと共に起きたオーストリア勢の大挙アメリカ進出に先鞭を着けた功労者だ。彼らが地ならししたからこそ、Air Supply、Men At Work、Inxsなどがアメリカで成功を収めることが出来たと思う。特にMen At Workのオーストラリア臭が漂うサウンドは、ガス爆発のような大ブレイクをもたらしたが、人気が収束するのも速かった。
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SunHeroはこのプレイリストと全く同じジャケットのベスト盤を持っていたが、容量に制約のない配信サービスの場合、人気が低迷してしまった1985年以降の楽曲まで追加されています。全体的にはバンドの音楽性の変化が窺い知れるよう、時系列に配慮した痕跡も見受けられますが、新ボーカリストによるヒット曲が前半に組み込まれたせいで、そうした変遷は曖昧になっています。
オリジナルのプレイリストは、1時間半を超える長尺なもので、途中で飽きてくるのではないかと思い、新ボーカリストの歌唱曲を大幅にカットしました。そもそも、SunHeroには低迷期のシングル曲は馴染みが薄く、聞いていて退屈になったのです。(^Д^) ただし、新ボーカリストを迎えて若返ったサウンドに興味を持たれたなら、Amazon Music内で元ネタのベスト盤を探してみて下さい。
元々のベスト盤がシングル・バージョン主体だった名残か、アメリカでの初ヒットがシングル・バージョンだったため、最後にデビュー・アルバムからアルバム・バージョンを追加しました。オーケストラを配した壮大なアレンジは、ロング・バージョンだからこそ堪能できると思います。
アメリカほどでなくても、オーストラリアの広大な大地を成功を夢見ながら、バンドを乗せたクルマが当てもなく疾走する。そんな光景が、何度聞いても思い浮かびます。冒頭のシングル・バージョンと聞き比べてみるのも面白いかもしれません。巧みに編集されたからこそ、アメリカでそこそこのヒットを記録することが出来た。今聞くと、後に続くヒットの原石を見るような感慨があります。
・当時のプロモーション・フィルム(既にシングル・バージョンになっていた)
・1988年ブリスベンで開催された万国博覧会でGrenn Freyと共演
・2003年オリジナル・メンバー3人による再演
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