ヤバイよ!ヤバイよ!ドコモ口座(不正送金は昨年もあった)

SunHeroは事件が表面化するまで、ドコモ口座なんていうサービスがあることすら知らなかった。ニュースでどういう人が被害に遭ったのか、被害者の証言を交えた説明を見て、慌てて家族全員の全銀行口座の入出金明細を確認した。

まだ母親のゆうちょ銀行だけ確認できていないが、口座開設状況から推測すると、多分恐らく(きっと?)大丈夫だと思われる。もしドコモ口座と紐付けられていたら、それこそ新たな手口だ。そうなら事態は一層深刻になる。

電子決済サービスに潜む危険性は、一昨年PayPayがサービスを開始した直後にも露呈したが、迅速かつ適切に対処して現在に至っている。SunHeroが最初の100億円キャンペーンに出遅れてしまったのは、当初のセキュリティーの甘さが解消されているのか不安だったこともある。

そして、昨年の7payの大失態だ。セブンカードを解約し、Omni7も退会して、7iDを抹消した。だが、ドコモ口座の不正送金事件が生んだ波紋は、7payの比ではない。ドコモ口座と無関係な人達を巻き込んだからだ。

調査が進むに連れて、被害銀行は12行、被害額は1,990万円余りにまで及んでいる。7payの被害総額(4,000万円余り)の半分を超えそうな気配だ。7payはサービス開始から僅か3ヶ月で消えたが、NTT docomoはセキュリティーを強化して是が非でも存続させたいようだ。その証拠に、資金移動を中止していない銀行が、まだ15行もあるからだ。

そもそも、このサービスは歴史が古く、2009年7月にスタートしたドコモ ケータイ送金が前身なのだそうだ。当初は送り手と受け手の双方がドコモ回線契約者であることが必須だった。

2011年5月に資金移動業者として登録を受ける(=認可が下りた?)と、ドコモ口座としてサービスを本格稼働させた。そして昨年、ドコモユーザー以外にも門戸を広げた。今にして思えば、それが事件の発端になったと言える。

被害が7pay利用者に限定されていたのに対して、ドコモ口座という「資金の仮想プール」サービスがあることすら知らない人達の方が、被害に遭う可能性が高いことだ。これほどの重大事なのに、メディアの報道は台風予報とは対照的に消極的だ。

ドコモ口座と提携している銀行に口座を持っていれば、誰でも被害に遭う恐れがあるというのに、SunHeroの母親は自分は無関係と思い込んでしまい、ニュース番組でドコモ口座が取り上げられた途端、チャンネルを変えてしまう。変えた先のチャンネルでも取り上げられていると、更にチャンネルを変えてしまう。

報道する側にも大きな責任があると思う。事件の状況説明をするだけで、ドコモ口座と提携している銀行に口座を持っている人は、今すぐ不審な出金がないか確認するよう、積極的な呼び掛けはしない。銀行からも何も通知が来ない。ドコモの面子を潰さないよう、忖度しているように思えて仕方ない。

SunHeroの場合は、みずほと三井住友が該当するが、この二行は紐付けをする際に二要素認証が必要になる。ところが、我が母親と来たら、実際に被害が報告されているゆうちょ銀行に口座があるにもかかわらず、無関心なのだ。ドコモ口座を知らない人ほど、危機意識が薄いのだ。

こんな状況では、被害の全容が明らかになるのに、かなり時間が掛かると思われる。ドコモ口座の新規申込みを中断し、被害報告のあった銀行をはじめ、多くの銀行がドコモ口座との資金移動を停止しているが、場当たり感は否めない。

昨年りそな銀行(既に連携を解消)で不正送金が発覚した際、しっかりセキュリティーを強化しておけば、今回の事態は防げたはずだ。NTT docomoがサイバー犯罪の温床を提供してしまった責任は重い。7pay同様、できるだけ早く廃止すべきだと思う。

ちなみに、ドコモ口座の提携銀行は以下の通り。

 都市銀行:みずほ銀行・三井住友銀行・ゆうちょ銀行
 ネット銀行:イオン銀行・ソニー銀行
 地方銀行:
  あ行:池田泉州銀行・伊予銀行・愛媛銀行・大分銀行・大垣共立銀行
  か行:紀陽銀行・京都銀行
  さ行:滋賀銀行・静岡銀行・七十七銀行・十六銀行・スルガ銀行・仙台銀行
  た行:但馬銀行・第三銀行・千葉銀行・千葉興業銀行・中国銀行・東邦銀行・鳥取銀行
  な行:南都銀行・西日本シティ銀行
  は行:八十二銀行・肥後銀行・百十四銀行・広島銀行・福岡銀行・北洋銀行
  ま行:みちのく銀行
  ら行:琉球銀行
 ※りそな銀行は昨年不正送金を確認後離脱

この記事へのコメント

エンターテインメントランキング
エンターテインメントランキング
人気ブログランキングでフォロー

©Entertainment Weblodge SunHero
All rights reserved (except where noted)