隣接する日比谷シャンテ共々、日比谷を名乗っていますが、本当は日比谷通りの東側まで有楽町(一丁目)なんですよね。この界隈には、東京宝塚劇場やシアター・クリエ、ミニシアター3館から成るTOHOシネマズ シャンテなど、東宝関連施設ばかり。何しろ、日比谷シャンテとして知られる東宝日比谷ビルには、東宝の本社があります。このように、有楽町一丁目は東宝の聖地として、ますます日比谷化(笑)しています。
さて、2月4日に閉館したTOHOシネマズ日劇の跡地空間は、どうなるのでしょうか?
まず、有楽町マリオン(正式名称=有楽町センタービル)11階にあったTOHOシネマズ日劇1(マリオンのオープン当時は「日本劇場」)は、「ヒューリックホール東京」に生まれ変わるそうです。各種セミナーや学会、社内イベントからコンサートまで、多目的に利用できるよう、スクリーン周りを改装してステージを設けるそうです。映画館としての音響の良さ・ラグジュアリー性をそのまま活用するため、早くも今年7月にはオープンする予定だそうです。
SunHeroが閉館を取り上げた頃、既に新施設のサイトは立ち上がっていて、閉館後の改装前に内覧会まで開催したようです。また、来年6月までの利用申込みも、受付が開始されていました。ルミネ側の有楽町朝日ホールと、モロに競合する形になります。恐らく、老舗のホールは従来からの年配層に向けた良質な興業を継続し、真新しい企画のイベントは「ヒューリックホール東京」が担うことで、上手く棲み分けしていくことでしょう。
むしろ、競合しそうなのは、有楽町マリオン別館(新館?)に昨年7月オープンした、スタジオ・アルタが運営する「オルタナティブシアター」の方でしょう。東急系の「丸の内ルーブル」が2014年に閉館した後、館内のバブル期らしい豪華内装を、敢えて21世紀仕様に大改装したらしいです。こけら落とし興業こそ半年に渡って開催されたそうですが、公式サイトを見ても、その後の興業は単発的で、稼働率は芳しくない印象を受けました。あるいは、関係者だけを招待した内覧会など、一般には非公開のイベントに利用されているのかもしれません。
一方、9階にあったTOHOシネマズ日劇2・3(それぞれ日劇東宝・日劇プラザとして1984年オープン)には、コニカミノルタのプラネタリウムが出来るそうです。池袋サンシャインシティの「満天」、東京スカイツリータウンの「天空」に続く、都内3館目に当たりますが、複合型映像体験施設として既存2館以上の施設が出来るのではないかと、大いに期待してます。場所柄「銀河」なんでどうでしょう?ベタかな?(笑)
年内オープンを目指しているようなので、映画館2館分をひとつのプラネタリウムにするとは思えません。実は、日本初のツインドーム型にするそうです。名称は「コニカミノルタ プラネタリア TOKYO」に決定していて、VRアトラクションを備えたドームシアターコンプレックスというコンセプトだそうです。VRゴーグルを装着して鑑賞するとなると、映画の4DXとかMX4D並みの料金になるんですかね?
ドームの外、ロビーの一角には、宇宙感満載のカフェとか併設するかもしれませんね。ルミネ側の松竹系「丸の内ピカデリー1・2」の上映作品とのタイアップ企画だって、アリでしょう。阪急側はあくまでも東宝の所有物件なので、東宝も大家として「ホール」、「プラネタリウム」の成功と継続的な収益性は、他人事ではないはず。
余談ですが、マリオンとは外堀通りを挟んだ向かい側には、丸の内TOEIがあります。何を隠そう、東映の本社ビルです。所在地的には銀座三丁目なのに、マリオン内のピカデリー同様、なぜか「丸の内」なんですよね。だから、本当は有楽町にあるのに「日比谷」を冠するのも、アリなんでしょう。
そういえば、東銀座の「東劇」は、松竹の本社ビルにあります。近隣には、「歌舞伎座」や「新橋演舞場」があって、東宝ほど集約されている印象はありませんが、松竹の聖地なんですよね。建て替えられた「歌舞伎座」だけ、まだ訪れたことがありません。舞台演劇も時々観に行っていますが、「歌舞伎座」で見る歌舞伎は、地方巡業の時より鑑賞料金が高くありませんか?学校の教養行事で強要されて行った頃よりも、かえって敷居が高くなってしまったのが、腹立たしいやら悔しいやらです。
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