原田知世 - 35周年アニバーサリー・ツアー “音楽と私” in 東京 2017 @Bunkamura Orchard Hall, Nov.28, 2017

恵比寿ザ・ガーデンホールでの25周年記念コンサートから9年半。あの時の観客ギュウギュウ詰めの反省からか、35周年は全国5カ所を回るツアーとなった。9月に京都からスタートし、山形・福岡・広島を経て、最終公演は東京・渋谷のオーチャード・ホールで開催された。偶然、原田知世のオフィシャル・サイトで、どこよりも早い抽選制先行申込みがあると知った。申し込んでおいたら、見事に当選した。

原田知世はフォー・ライフを離れてから、レーベルを転々としながらも、一貫した音楽性を維持してきた。2007年の“Music & Me”以降、伊藤ゴローがプロデューサーを務めてきたおかげに他ならない。そして、25周年の時もバンマスを務めた伊藤ゴローを、節目のコンサートで再び目にするとは思わなかった。それに加えて、決して華やかだったとは言えない彼女の芸能活動を支えてきたのは、1995年から20年以上も務めてきた「ブレンディ」のCMだろう。

開演前の場内放送で休憩アリの二部構成という案内があった。実際、19時5分頃に始まって、21時15分頃に終わってしまったのは、物足りなかった。第一部がとにかく短くて36分、第二部が51分、二度のアンコールはサプライズを含めても25分余りと、正味二時間にはちょっと及ばなかった。平日19時開演だから仕方ない?それでも、35周年を一気に振り返る動画やスライドショーの演出は、25周年の時より理路整然としていて、感慨深かった。

衣装替えが休憩時間の一回だけだったのも良かった。その分、ステージ以外では着られそうにない凝ったデザインだった。第一部では往年のアイドル衣装をシンプルにしたような真っ白いふわふわワンピースのドレス、第二部以降はガラリと変わって金ピカの鎧みたいなドレス。照明の関係でメタリック・グリーンにも見えた。この日が丁度50歳の誕生日だというのに、遠目には違和感の無いルックスだった。

セットリストやバンド編成は後述の通り。最初と最後は同じ曲だったが、オープニングはバンド演奏、クロージングは伊藤ゴローのギター伴奏のみと、好対照な演奏形態だった。ちなみに、プロのコンサート評では、オープニング動画はデビュー作「時をかける少女」の冒頭シーンとあるが、スキーウェア姿の映像は角川独立後第一作目に当る「私をスキーに連れてって」のはずだ。

だが、SunHeroが最も驚いたのは、第二部のオープニングで映し出された「時をかける少女」公開時の舞台挨拶のドキュメンタリー映像だった。休憩時間中も、映画撮影時のオフショットやスウェーデン録音時の写真など、懐かしい面々と一緒に撮った貴重写真が、5分程度にまとめられたスライドショーが上映された。

第二部では、邦楽カバー集「恋愛小説2~若葉の頃」に収録されているキャンディーズの「年下の男の子」を振り付きで歌ったり、「空と糸~talking on air」だけのためにアイルランド音楽をやっているtricolor(トリコロール)という三人組がゲスト出演した。

アンコールでは、2曲目の前にサプライズが用意されていた。予定通り次曲の紹介をし終えると、バンドは突然「Happy Birthday to You」を演奏し始めた。続いて、スタッフが手際よくミュージシャン達に花束を配る間に、大林監督や角川春樹からのビデオ・メッセージのプレゼントがあった。その後、バンド・メンバーは次々に原田知世に花束を手渡して、ハグを交わした。

終演後、会場の出口脇では、ファン有志一同が製作した横断幕がお見送りしてくれた。肝心の原田知世の名前の所が淡色ピンクで目立たなかったが、逆に手作り感は十分伝わってきた。こうした熱心なファンに支えられて35周年を迎えられたのは、芸能人冥利に尽きると思う。反面、新規募集を行なっていないファンクラブのおかげで、部外者にとって最も早いチケット申込みでも、一階後方席になってしまったのは、25周年の時と同様だ。

原田知世 35周年アニバーサリー・ツアー“音楽と私” in 東京 2017
2017年11月28日(火) Bunkamuraオーチャードホール

  1. 時をかける少女
  2. ドント・ノー・ホワイ(Don’t Know Why) from “恋愛小説” 2015 (オリジナル=Jesse Harris 1999, made famous by Nora Jones 2002)
  3. 夢の人(I’ve Just Seen A Face) from “恋愛小説” 2015 (オリジナル=Beatles 1965)
  4. うたかたの恋
  5. 【MC:35周年を迎えた感慨~グッズ(サイリウムとTシャツ)に込めた思い】
  6. ロマンス
  7. 愛のロケット
  8. ~休憩~
  9. ときめきのアクシデント
  10. 【MC:前曲のエピソード~舞台挨拶映像の感想~次曲の思い出】
  11. 天国にいちばん近い島
  12. ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ
  13. 【MC:女優業について~NHK朝ドラ~次曲の前振り】
  14. 地下鉄のザジ (Zazie dans le metro)
  15. 【MC:バンド紹介~次曲を振り付きで御一緒に】
  16. 年下の男の子 from “恋愛小説2~若葉の頃” 2016 (オリジナル=キャンディーズ 1975)
  17. 【MC:次曲の紹介~映像で恩師=鈴木慶一との思い出を語る】
  18. 空と糸 -talking on air-
  19. 【MC:前曲に突如参加したtricolorの紹介】
  20. くちなしの丘 *自らギターを弾いて、イントロをトチる
  21. 《Encore 1》
    【MC:WOWOW収録~映像で残してもらえる喜び】
  22. Double Rainbow from “noon moon” 2014
  23. 【MC:次曲の紹介~誕生日サプライズ~感謝の言葉】
  24. September from “恋愛小説2~若葉の頃” 2016 (オリジナル=竹内まりや 1979)
  25. 《Encore 2》
  26. 時をかける少女 from “noon moon” 2014 *伊藤ゴローのギター伴奏のみ
  27. All the songs from the album [音楽と私] except where noted
    Musicians:
  • 原田知世 (vocals & acoustic guitar)
  • 伊藤ゴロー (classical & electric guitars, harmony vocal on "くちなしの丘")
  • 坪口昌恭 (piano & electronic keyboards)
  • 鳥越啓介 (bass)
  • みどりん (drums)
  • 織田祐亮 (trumpet & fluegelhorn)
  • 藤田淳之介 (soprano, tenor & baritone saxophones)
  • 伊藤 彩 ストリング カルテット:
    ・伊藤 彩 (1st violin)
    ・柳原有弥 (2nd violin)
    ・三木章子 (viola)
    ・結城貴弘 (cello)
  • tricolor: guest appearance on "空と糸 -talking on air-"
    ・中藤有花 (fiddle)
    ・長尾晃司 (guitar)
    ・中村大史 (accordion)

※ WOWOWの撮影隊が入っていて、来年2月に放送予定だそうだ。

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