2017年4月11日に提供開始されたWindows 10 Creators Update(バージョン 1703)が、ようやくSunHeroの七代目PCにインストールされた。提供開始から半年以上も待たされたことになる。それは、過去のUpdateとは比較にならない長い道のりだった。ところが、翌日には、早くもWindows 10 Fall Creators Update(バージョン 1709)に更新された。
最初にWindows 10 Creators Updateのことを知ったのは、5月下旬に富士通から来たメルマガだった。2015年の文字通りのNovember Update(バージョン 1511)は、11月13日にリリースされ、同月下旬に適用された。2016年8月3日リリースのAnniversary Update(バージョン 1607)は、丁度ひと月待たされた。だが、今回はバージョンアップに向けた様々なアップデートが、Microsoftや富士通から提供されるばかりで、一向に更新される気配は無かった。
最初に更新準備完了の通知が表示されたのは、7月下旬のことだった。早速、通知内の[今すぐ再起動]をクリック/タップした。「更新プログラムを構成しています~云々」と共に表示されるパーセントが増えていくのを見守り続けること約30分、100%になって10秒ほどで、見慣れたロック画面が現れた。尚もHDDのアクセス・ランプが点いたままだったので、点滅が落ち着いてから[バージョン情報]を確認したら、「バージョン 1607」のままだった。
この頃から、毎日、PCの電源ボタンを押すと、ロック画面が現れてから30~40分、HDDのアクセス・ランプが点灯したままの状態が続くようになった。無視してサインインしたら、ブラウザーやメールソフト、EXCELやWORDが、動作不安定になってしまうだけだった。
特に、WORDは起動途中でエラーになって、ファイルが開けなくなった。一応、解決方法を探しに行くのだが、「正常に起動できませんでした」という結果を返して、勝手に終了してしまうようになった。
8-9月は、こんな状況を強いられ続けた。
再起動の必要な更新がある場合、通常表示される通知
10月11日、再び「最新の Windows 機能更新プログラムをご用意しました」という通知が出現した。[今すぐ再起動]をクリック/タップして、風呂に入った。風呂掃除も終えて、PCの様子を見に来たら、電源がoffになっていた。
すぐさま電源を入れて、Windows Updateの履歴を確認したら、「更新に失敗しました バージョン 1703」だった。履歴の最下部まで、毎日「失敗」という同じメッセージが並んでいた。入浴中に何があったのだろうか?だが、この日以降、PC起動時にHDDのアクセス・ランプが点灯したままになる時間が、15分程度に短縮された。
あれから二週間、今度こそ待望の日がやって来た。10月25日21時50分、再度「最新の Windows 機能更新プログラムをご用意しました」という通知が出現した。またもや入浴日だった。前回の教訓から、風呂が冷めてしまうのは覚悟の上で、[今すぐ再起動]をクリック/タップして、見守ることにした。
シャットダウン前の更新が10分程度、再起動後「更新プログラムを構成しています~云々」と共に表示されるパーセントは、初めの内は2分で1%程度のペースだった。徐々にスピードアップして、30分余り掛って30%になったところで、自動的に再起動が始まった。更新が再開されると、いきなり進行状況は50%台になっていた。
その後も、突然画面が数秒真っ暗になったり、もう一回自動再起動を繰り返したりした。23時12分、ついに100%になった。ロック画面が現れるまで、さらに数分待たされた。HDDのアクセス・ランプの点滅が落ち着くのを待って、サインインしてバージョンを確認したら、\(^_^)/⇒1703になっていた。風呂の湯はすっかり冷めていた。
風呂上りにPCの電源を入れると、HDDのアクセス・ランプの点滅は、10分も経たずに落ち着くようになった。ところが、Windowsにサインイン後、Google Chromeの起動がおかしくなっていた。Chrome自体はデフォルトのアカウントで起動するのに、GmailやGoogleカレンダーは毎回ログインを求められるようになった。
特に、GmailはChrome起動時にデフォルトのアカウントで受信トレイを開くように設定してあったにも拘らず、Gmailのタブを選択すると、いつもログインを促されるようになった。更に、デフォルトのアカウントに追加登録しておいたはずの他のアカウントも、表示されない。従って、毎回[アカウントを追加]で、ひとつずつログインしなければならなくなった。
同じ事が「楽天ウェブ検索」アドオンにも起きていた。先日までChromeの起動と一緒にログインしてくれたのに、今後は毎回ツールバーのアイコンをクリック/タップして、ログインしなければならなくなった。
Windowsのアップデートのせいなのか、Googleによる仕様変更なのか分からないが、セキュリティーが強化されたようだ。また、「Windowsの設定」にも変更があって、項目内容が見直されて、一部のアイコンが変更され、項目数も11個から13個に増えていた。
Windowsの設定:項目(アイコン)が増えました。
困り果ててMicrosoftのサポート・サイトを彷徨っていたら、Windows 10 Fall Creators Updateに関する記述を見つけた。インストーラーをダウンロードして更新することも出来るようだ。
念のため、「Windowsの設定」から「更新とセキュリティ」を確認したところ、<更新状態>には「お使いのデバイスは最新の状態です」となっていた。試しに[更新プログラムのチェック]をクリック/タップしたところ、実際には更新プログラムがあった。
どうせまたバックグラウンドで更新準備が行なわれるに決まっているから、更新を実行するように設定して「Windowsの設定」を閉じた。夜も更けて、10月26日午前3時になろうとしていた。PCをシャットダウンして就寝した。
同日夜、PCを起動すると、ディスプレイの左下に「Windows 機能更新プログラム」というタイトルの小窓が現れた。念のため、設定でWindows Updateを確認したら、「・Windows 10、バージョン 1709 の機能更新プログラム」だった。早速「今すぐ再起動する」をクリック/タップした。
前夜は1時間半くらい掛ったが、今回は1時間程度で更新が行なわれ、ロック画面が現れた。サインインすると、前夜には無かったメッセージが次々に表示され、見慣れたデスクトップ画面に変わると、Microsoft Edgeが開いた。「Fall Creators Update へようこそ」というタイトルで、新機能の紹介への3つのリンクがあった。(当記事のトップ画像参照)
Microsoftの今後の方針としては、毎年3月と9月に何かしらのUpdateが提供されるそうだ。各々のUpdateは、原則として18ヶ月間サポートが提供された後、廃止されるそうだ。すなわち、2015年11月リリースのNovember Updateは、既に役目を終えている。
将来的な問題として、今お使いのPCが今後のUpdateの要件を満たさなくなると、PCの買い換えを強いられることになるかもしれないという事だ。最も早く影響を受ける可能性が高いのは、Windows 7から10へバージョンアップしたPCだろう。
今回のFall Creators Updateは、前述のようにMicrosoftからインストーラーをダウンロードして、PCに適用することが出来る。このインストーラーは、最初にPCがUpdateの要件を満たしているかどうかをチェックするそうだ。満たしていなければ、当然更新されない。
4月のCreators Updateが適用されていた場合、サポート期間は原則18ヶ月だから、1年後にはMicrosoftのサポートが受けられなくなってしまう計算だ。その間にRescue Update(救済更新)みたいなものが提供されればいいが、果たしてMicrosoftはそこまで親切なのだろうか?
ちなみに、因果関係は不明だが、Fall Creators Updateを適用したら、WORDがちゃんと起動するようになった。一方、Google Chromeの方は、起動時に応答しない事が多くなった。
だが、全体的な使い勝手は、あからさまに悪くなった。すなわち、デスクトップ上のアイコンやアイコン名の文字をはじめ、エクスプローラーやWindowsの設定、Officeソフトだけに留まらず、フォントをWindowsの設定に依存する無償/有償のソフトウェアまで、タイトル・メニューバー・ツールバー・リボン内の文字などが小さくなってしまった。
すぐにディスプレイの設定を確認したが、「拡大とレイアウト」の「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズ」は更新前と変わらず、推奨の125%のままだった。「フォント」の設定も確認したが、サイズ変更に関する設定は見つからなかった。
他にも、「個人用設定」の「テーマ」から、スクリーンセーバーの設定が消えていた。セキュリティー・ソフトでスキャンする際、スクリーンセーバーをoffにしておく方が早く終わるので、スキャン用のテーマを用意しておいたが、全く無意味になってしまった。
では、スクリーンセーバーの設定は、どこへ行ってしまったのか?実は同じ「個人用設定」の中にあった。「ロック画面」を選択し、下方へスクロールすると、「スクリーンセーバー設定」という項目が見つかるはずだ。
スクリーンセーバーの設定はココに
Windows 98や2000では、アイコンのサイズやデフォルトの文字サイズ、スクロールバーやタイトルバーの文字サイズ・背景色・幅など、細かく設定できたのに・・・・Creators Updateを楽しむには、別途Windows Mixed Reality ヘッドセットが必要なようだ。要らない機能と引き換えに不便さを強いられるのは嫌だが、無視すればサポートが受けられなくなる。酷い商売だ。
今後も様々な不便が見つかることだろう。既に確認されている問題点や今回の更新で付与される新機能など、以下のサイトが参考になれば幸いです。
・「Windows 10 Fall Creators Update」の新機能を徹底解説:
https://dekiru.net/article/16030/
・始まったFall Creators Update、とりあえず更新の注意事項、不具合、対応情報①:
http://powerpro.at.webry.info/201710/article_20.html
・Windows 10 をメジャーアップデートする際の注意点:
https://freesoft.tvbok.com/win10/problems/trouble_shoot_list_fall_creators_update.html
・Windows 10 Fall Creators Update (バージョン1709)で削除される機能、非推奨となる機能:
https://freesoft.tvbok.com/win10/rs3/features_that_are_removed_or_deprecated.html
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