山下達郎 - COME ALONG 3 (August 2017)

ナント33年振りの第三弾の登場である。このニュースに驚きと共に歓喜した人達は、若く見積もっても40代以降だろう。前二作が当時のRCA/ビクターの”Air Records”レーベル(現・ソニー・ミュージック・エンタテインメント傘下のAriola Japanレーベル)からの発売だったが、今作は山下達郎が1983年リリースのアルバム“Melodies”以降、30年以上所属する(現・)ワーナー・ミュージック・ジャパン(レーベル名は当時のままの”MOON RECORDS”表記)から発売された。

近年のアナログ再評価ブームに便乗した企画だとは思うが、前二作をリマスターの度に買い直していたSunHeroとしては、「3」だけにしようと思っていた。ところが、ワーナーはソニーとまさかのタイアップ企画を打ち出して来た。SunHeroは「COME ALONG II」が「COME ALONG 2」に変更されたのは不愉快だったが、ジャケットのイラストは昔のまま「II」だったので、広告やCD帯の表記が「2」なのは我慢することにした。つまり、ワーナーとソニーのタイアップに、販促負けした。

元々は店頭プロモ用のモノラル・カセット・テープが発端だった「COME ALONG」シリーズだけに、カセット・テープ3本組ボックスまで発売される。「予約は9/3までで、商品のお届けは10月下旬」という期間限定受注生産だそうだ。それで、今回初めて知ったのがWIZYだ。アーティストとファンの想いを繋ぐ共創型クラウドクリエイティング・サービスとして、レコチョクが運営している。悩んでいるうちに、締切りを過ぎてしまった。

アナログ再評価の時期だけに、1980年に最初の「COME ALONG」がミュージック・テープとして商品化された時代と呼応する企画だ。1980年代と言えば、1970年代後半のラジカセの普及やウォークマンの登場で、自動車にもカーステレオと呼ばれる車載タイプのラジカセが急速に普及した。

SunHeroは、最初の中古車にも、念願叶って購入した新車にも、後からカーステレオを付けようと目論んでいたが、実現しないまま手放すことになってしまった。その代わり、後部座席に単一電池が8本も必要だったラジカセを載せて、ドライブを楽しんだ。ドライブに誘った女の子には、尽くバカにされたけどね。

また、当時の同僚の車にはカーステレオが付いていたので、仕事明け=夜明けのドライブに同乗させてもらって、LPからダビングしたカセットを掛けさせてもらったこともあった。だが、所詮はラジカセを使ったダビングだ。同僚のカセットデッキでダビングしたものより、明らかに音質は劣っていた。

それ以上に厄介だったのは、カセット・テープが熱に弱いということだった。度重なる再生でテープが伸びて、聞くに堪えない再生状態になったり、テープが機器に絡まって取り出せなくなったり・・・・そんな状況を目の当たりにしていたので、「後部座席にラジカセ」という無難なやり方を貫いた。

1980年代も終盤になると、CDの生産量がアナログ・ディスクを上回るようになり、カーステレオもカセットからCDへシフトしていった。買ったCDがそのままカーステレオやCDウォークマンで再生できるようになると、ミュージック・テープは急速に衰退した。


COME ALONG 1    COME ALONG 2

さて、山下達郎がRCAを去った後に、「COME ALONG II」(1984)が発売になった。1作目が"RIDE ON TIME"でブレイクする前の楽曲ばかりだったから、ファンからの続編の要望は強かった。だが、当の山下達郎が音楽にDJ(今で言うラジオのパーソナリティー)の音声が被るスタイルを嫌がっていたため、ワーナーへ移籍したのを契機にようやく実現したという訳だ。

大好きな山下達郎の音楽だけをラジオ放送のようなスタイルで聞く。しかも、選曲はベスト盤と同等の内容だ。実際、1982年の初公式ベスト盤“The Greatest Hits! of Tatsuro Yamashita”(1984CD化、1997年最後のリマスター再発)と、収録内容がかなり被っているが、21世紀になっても生き残ったのは、更なる続編まで登場した「COME ALONG」の方だった。

とは言え、30年以上に及ぶワーナー・リリース作品からの選曲は、さぞや大変だったろうし、小林克也の三度目の起用は良かったが、冒頭のナレーションはそれだけで3分を超えてしまう。少々力み過ぎな印象だ。以降のDJも、前二作ほどの軽妙さは無い。いっそ1曲目とされる小林克也の長台詞は省いて、昨年のシングル"CHEER UP! THE SUMMER"から始まった方が良かったと思う。その分、何かもう一曲追加して欲しかった。

文章にするより一覧にした方が分りやすいと思ったので、12曲の概要を以下にまとめてみました。2曲目と3曲目の間に、正に33年の隔りがある。一気に1980年代へタイムスリップした気分になるのは、その後4連続で1980年代の楽曲が並んでいるからだ。というか、12曲中6曲が1980年代だ。

当時を知らない(or 生まれていない?)若い世代には、昨年のシングルに導かれて、アナログからデジタルへの過渡期にあった時代の音にタップリ浸れる仕掛けだ。彼等は、こうした古い楽曲に、どんな印象を抱くのだろうか?

M-2. CHEER UP! THE SUMMER [single 2016]
M-3. 高気圧ガール [single & album “Melodies” 1983]
M-4. 悲しみのJODY(She Was Crying) [album “Melodies” 1983]
M-5. 踊ろよ、フィッシュ [single 1987 & album “僕の中の少年” 1988]
M-6. I LOVE YOU・・・Part 1 [album “BIG WAVE” 1984]
M-7. さよなら夏の日 [single & album “ARTISAN” 1991]
M-8. ドーナツ・ソング [album “COZY” 1998, originally for ミスター・ドーナツCM 1996]
M-9. 僕らの夏の夢 [single 2009 for サマーウォーズ & album “Ray Of Hope” 2011]
M-10. THE THEME FROM BIG WAVE [album “BIG WAVE” 1984]
M-11. 新・東京ラプソディー [album “僕の中の少年” 1988 & single 1989]
M-12. JUVENILEのテーマ~瞳の中のRAINBOW~ [single 2000 & album “RARITIES” 2002]
M-13. サウスバウンド No.9 [album “COZY” 1998]


昨年の「逃げ恥」ブームもまだ記憶に新しい(?)石田ゆり子さんが一躍注目を集めたのが、この30年前のANAの沖縄キャンペーンCMでしたよね?ANAとのタイアップは「高気圧ガール」以来、二度目ですね。興味深いのは、この二曲、スバル「インプレッサ」のCMにも起用されました。「踊ろよ、フィッシュ」が2014年、「高気圧ガール」が2015年だったので、40代以下の世代だと、それで聞き覚えがある=そんなに古い曲だとは思わなかったかもしれませんね。

この記事へのコメント

  • SunHero

    ええじゃないか2さん
    コメントありがとうございました。
    これを見つけた時、改めてYouTubeの凄さを感じました。
    2017年10月10日 16:20
  • ええじゃないか2

    動画見ました。
    ところどころ妹のひかりさんに似てるな〜と思うところがありました。
    2017年10月10日 14:49
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