2017年07月10日

MONDO GROSSO - 何度でも新しく生まれる (June 2017)

モンド・グロッソって、マロン・グラッセみたいな洋菓子の名前かと思ってました。同じラテン系の言語だから、こんな勘違いもアリ(自分を正当化?)でしょ?もちろん、ファミレスに勤めていた経験もあるので、「グラッセ」の意味は知ってますよ。「ありがとう」です!? (^_^;)\(・_・) オイオイ それは、イタリア語の「グラッチェ」だろ!

否、本当にちゃんと知ってます。菓子だけでなく、西洋料理でも使われる調理用語で、和食では『照り』と言いますね。煮汁を煮詰めて、食材に「つや」を付ける事です。マロン・グラッセの場合は、砂糖や蜜で煮詰めた栗の事なので、表面が白濁してしまうと、もうグラッセではありません。

話を「モンド・グロッソ」にモンドしましょう。さっきわざとボケてみましたが、モンド・グロッソは「グラッチェ」と同じイタリア語で、英語で言うなら"grand world"とか"big world"あたりでしょうか?日本の某TVドラマがイタリアで放送された際、「中村主水」の代わりに使われた役名でも決してありません。(いかん!また脱線した)

ひらがなどころか、カタカナ表記でも、ダサダサなので、MONDO GROSSOと原語表記するのが、暗黙の了解というか、その音楽性に鑑みれば、至極当然でしょう。電気グルーヴとは随分音楽性は違いますが、所謂クラブ・シーンを中心に、世界的に有名なアーティストなんですよね?

SunHeroは、21世紀初頭に大沢伸一のソロ・プロジェクトとして知ったのですが、調べてみたら元々は1991年に京都で結成されたバンドだったですね。様々な音楽ジャンルの要素が絶妙なブレンド加減なのは、京都という街の伝統と洗練の洗礼を受けていたからかもしれません。

まだインターネットが世界規模で大衆化する以前、クラブ・シーンのネットワークは本当に凄いもので、1995年にはヨーロッパ・ツアーを行なった程、その筋では世界的に有名な存在だったそうです。ただ、ヨーロッパ的には遅れてきたアシッド・ジャズ扱い、日本では渋谷系が盛り上がっていた時期だけに、1990年代半ばにバンドは解散。

ところが、ベーシストでリーダーだった大沢伸一は、ここからマルチな才能を開花させて行ったようです。1990年代後半、MONDAY満ちるやUA、Charaなどの個性的なディーヴァをプロデュースし、日本人として初めてJamiroquaiの楽曲をリミックスした。1999年にはbirdのデビュー・アルバムをトータル・プロデュースして、商業的成功を収めたそうです。

SunHeroがMONDO GROSSOを知ったのは、2002年のシングル“Everything Needs Love feat. BoA”でした。何を今更ハウス・ミュージック?とは思ったものの、当時まだ15歳だったBoAのボーカルを更なる高みに引き上げた手腕には、目を見張るものがありました。ただし、ボーカルをかなり弄っているため、BoAはライブで披露した事があるのでしょうか?



同曲を収録したMONDO GROSSO名義の5作目“Next Wave”から14年、まさかの再始動。まずは今年4月に12インチ・シングルと配信で「ラビリンス」を発売。誰がボーカルなのか、たちまち話題に。MVが公開になって、正体判明。ナント満島ひかりが歌い踊っていた。TBSドラマのエンディング曲を松たか子とデュエットしているのが話題になったばかりだけに、SunHeroは「ひかりがまた光り出した」と、無性に嬉しかった。



それまで見向きもしなかったMONDO GROSSOだが、今回は全曲日本語楽曲ということで、海外志向の強かった大沢伸一も、ようやく足元を固める気になったのかと、勝手に解釈した。ただし、BoAまで再登板していたら、予約していたかもしれない。birdやUAのような大沢ファミリーはもちろん、moumoonのYUKA、やくしまるえつこまでは許容範囲内だが、斉藤飛鳥とか下重かおりって誰?というボーカルの多彩さに、購入を躊躇してしまった。

一時はシャンプー(アルバムのことですよ、念のため)は断念して、「(ラビ)リンス」だけでいいかな?と思ったが、他の収録曲のMVが次々に公開されると、遅ればせながら購入意欲が湧いてきた。問題は、DVD付CDの初回出荷分がデジパック仕様だと、後から知った事だ。既に多くの通販店では、「取り寄せ」扱いになっていたから焦った。

楽天の幾つかのショップに問い合わせたが、これが不安を助長する結果になった。取り寄せてみないと分からないという回答が大半で、中にはそもそもデジパック仕様を認識していない店もあった。そんな店は、今後売価やポイントに惑わされず、購入対象外だ。そもそも発売元のレコード会社に問い合わせれば解消する不安を、自ら厄介な問題にしてしまった。

発売元に確認してくれたために返信が一番遅かったローチケHMVさんには、ホント申し訳ない事をした。回答をもらう半日前に、デジパックに固執するのは止めて、最安店にオーダーしてしまった。HMVの回答から推理すると、レコード会社はバック・オーダーに備えて、デジパック仕様の在庫を抱えていたようだ。だから、可能な限り安い価格で、無事GETできて嬉しかった。

ボーカリストの人選はスタッフに任せたそうだが、無名の主婦の起用など、ハチャメチャな部分もあるが、結果オーライの適材適所だった。曲順も見事だ。男性ボーカルをフィーチャーした2曲の配置も絶妙で、アルバムを繰り返し通しで聞いても、飽きそうになるとリセットされる。

サブカルチャーとかアンダーグランドとか呼ばれるマイナー・シーンでの実績から、今もリミックスの依頼が絶えないそうだが、個人名義で安室奈美恵から私立恵比寿中学まで手掛けるようになって、国内メジャー・シーンからも注目されるようになった。そして、一巡してモンドに戻ったら、すっかり聞き易くなったと評したら、失礼だろうか?

今回はプロモーションでバラエティ番組にまで出演し、随分丸くなった印象だ。歌番組には(見損ねたけど)満島ひかりと出演。海外志向だったShinichi Ohsawaは、モンド名義で大沢伸一に戻った感じだ。シティ・ポップス的アプローチを展開しながらも、デジタルとアナログの使い分けが絶妙で、Suchmosのような若手が今日的手法でシティ・ポップスをやって人気を博す時代に、面目躍如のタイムリーなリリースだ。

時代がMONDO GROSSOに追いついたと評したら、持ち上げすぎだろうか?

このシティ・ポップス再燃は、CDしか知らなかった世代が、アナログ音盤を新鮮に感じて、レコード・ショップが次々にオープンするというトレンドと、無関係ではないと思う。14年振りのモンド復活に狂喜乱舞したファンはもちろん、若いリスナーにも新鮮な気持ちで受け止められて、本作は商業的にもまずまずの成果を上げた。否、シティ・ポップス・ブームの本質に迫りたければ、本作は不可避な作品だ。

余談だが、この機に乗じて、山下達郎の「Come Along」まで、33年振りに「3」が制作される事になった。「1」と「2」の発売権を持つソニー・ミュージックと、「3」の音源を持つワーナー・ミュージックが、共同歩調のキャンペーンを展開するそうだ。「1」と「2」をカセットテープで買って聞き捲った世代としては、33年振りの「3」に戸惑いを隠せないが、レコード会社が久しぶりに時代を的確に捉えた好企画を打ち出した事には、素直に拍手を送りたい。

オープニングを飾るbird作詞&歌唱曲(アルバム・タイトルが歌詞の一節になっている)


CD未収録のAWA限定ボーナス・トラック(ところで、AWAってナニ?)

posted by SunHero at 09:34| 東京 ☁| Comment(0) | CD紹介(日本) | 更新情報をチェックする
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