別冊フレンド自体が、女子中高生向け漫画誌。いくらウィルスバスターという古くからの縁があるとは言え、山本美月主演だけなら、SunHeroは観に行かなかったでしょう。原作の時代背景にガングロギャル文化があった作品が、テレビアニメからでも12年経っているというのに、なぜ映画が作られたのか、サッパリ分かりません。
そんなことはどうでも良くて、主人公=安達ももの親友にして、天才的に悪知恵の働く天敵=柏木沙絵を、永野芽郁が好演しているということで、プレミアムフライデー会員料金を実施していたMOVIX昭島で鑑賞しました。たまには、松竹系シネコンにも行かないと、ポイントが無駄になってしまいますからね。それに、プレミアムフライデーの恩恵に、ようやく与れることになったので・・・・
それにしても、25歳の山本美月、意外にも本作がスクリーン・デビューという26歳の伊野尾慧、最近ようやく顔と名前が一致するようになった20歳の真剣佑といった共演者の中で、悪キャラ初挑戦の永野芽郁は、現役高校生なのに、中学生くらいにしか見えない。UQ mobileのCMで見せる大人びた姿を想像していただけに、「ひるなかの流星」と大差ない容姿で悪キャラ?・・・・でした。
確かに、本当のワルは、そうやって本性を隠すものでしょう。でも、早々に本性がバレてしまう。それどころか、散々嫌がらせされたというのに、ももは沙絵のピンチに駆け付ける。ももはそんなお人好しだから、二人の同級生男子の間で、心が揺れ動くという訳なのか?
制服を着ていれば、どうにか高校生に見えるけど、私服だと実年齢相応になってしまうのは、劇場用映画初監督という神徳監督の力量不足なのかな?それから、伊野尾慧が演じた学校イチのモテ男=岡安浬(カイリ)も、急に取り巻きの女子達がいなくなるって、どうなのよ。もう少しスムーズに描けなかったんでしょうか?
だって、日焼けした肌のせいで、ビッチ呼ばわりされていた安達ももが、極度の日焼け恐怖症から日傘を手放せなかったのに、浬のおかげでコンプレックスを克服するシーンとか、素敵な演出だったんだもん。
それに、ももが中学時代から思いを寄せていた「とーじ」こと東寺ヶ森一矢のブレないキャラと、女子人気No.1で脳天気な外ヅラと内に抱え込んだ苦悩という振幅の大きい岡安浬というキャラを、好対照に描いて見せたのも良かったですよ。そういう意味では、前半で思い切りチャラく浬を演じていた伊野尾慧、それだけで終わらないところが流石でした。
それにしても、安達ももの母親役が菊池桃子って、何だかな~。どう考えても、ギャグとしか思えないキャスティングでしょ?
そして、結論。やっぱ、永野芽郁には、まだ悪女キャラは無理だわ。否、事務所的にNGだったのかも?つまり、最終的には、浬の兄が一人で悪キャラを引き受ける形を取り、永野芽郁には原作ほどのワル振りは演じさせなかった。例えば、浬の兄に騙されているとも知らずに、柏木沙絵は援交を繰り返すって、原作もあの程度なんでしょうか?
所詮は少女マンガですから、生身の人間が演じると、不自然さが際立つのは、枚挙に暇が無いほど前例があります。従って、執拗に追求する行為自体が馬鹿げていると、SunHeroは常日頃より思っております。
むしろ、役柄よりも実年齢が上というキャスティングで、マンガの世界観を描き出すことには成功したと思います。そんな中、永野芽郁に限らず、役柄と同年代の役者を起用したことの方が、失敗だったんじゃないでしょうか?
芽郁ちゃん、表情豊かな演技だったということで、次は「PARKS」見なくちゃ!(笑)
∈映画「ピーチガール」キャラクター予習ムービー∋
(Courtesy of 松竹チャンネル on YouTube)
もも(山本美月)編
カイリ(伊野尾慧)編
とーじ(真剣佑)編
沙絵(永野芽郁)編
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