2015年07月02日

海街diary (2015日本)

seasidetowndiary_poster.jpg鎌倉の観光地でもなく、高級住宅街でもない所で、古い木造日本家屋に住み続けている香田家三姉妹の物語が「海街diary」だ。テレビ・新聞・インターネット等のメディアを介した宣伝でお分かりの通り、程なく四姉妹で暮らすことになる。

どんな家庭にもそれなりの事情があり、様々な問題が起きる。家族は時に対立しながらも、最終的には互いの絆を深めていく。そんな様子が淡々と綴られていく。メリハリが無いと言ってしまえば身も蓋もないが、穏やかな起承転結は古典的な日本映画のスタイルだ。

原作は吉田秋生の漫画で、「月刊フラワーズ」に2006年8月号から不定期連載され続けているそうだ。単行本も既に6冊を数え、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013に輝いているんだとか。そして今回、是枝裕和監督が脚本も手掛けて、実写版が制作された。

舞台は鎌倉。と言っても、江ノ電ファンと年配観光客しか訪れないような極楽寺駅近辺で、恐らく祖父母の代に建てられた感じの家に、姉妹だけで暮らしていた。父親は末娘が幼い頃に、他所に女を作って、家族を捨てて出て行ってしまった。その後、母親(大竹しのぶ)も再婚して、娘達とは離れて暮らしていた。

看護師として地元の病院で働きながら、妹たちの世話を焼く長女=幸(綾瀬はるか)は、そんな両親が許せなかった。地元の金融機関に勤めながら、姉の母親然とした振る舞いに反発して奔放に生きる次女=佳乃(長澤まさみ)は、ヤサ男に貢いでは別れるということを繰り返していた。趣味の釣りが講じてスポーツ店で働く三女=千佳(夏帆)は、そんな姉たちを尻目にのんびりマイペースだ。

些細なことで揉めながらも、一つ屋根の下、肩を寄せ合って生活してきた三姉妹は、父親の死をきっかけに、まだ中学生の異母妹=浅野すず(広瀬すず)の存在を知る。すずの母親は、三姉妹から父親を奪った張本人だったが、既に病死していて、父親は子連れの女性と再々婚していた。喪主なのに頼りない継母に代わって、すずは健気に葬儀を取り仕切っていた。

束の間の交流ではあったが、気丈に振る舞うすずの心情を推し量った長女・幸は、すずに鎌倉で一緒に住まないかと持ち掛ける。全く血の繋がりの無い母や弟と暮らすよりは、母親は違えど血縁関係にある姉妹と暮らす方が、確かに理に適っている。継母側も了承したらしく、すずは鎌倉の姉たちに好意的に迎えられた。

サッカーが得意なすずは、新天地で少年サッカーチームに入る。同年代の男子以上に活躍するすずは、たちまちチームに溶け込み、同級生のチームメイト(前田旺志郎)に好意を持たれる。何もかもが順調なすずだったが、心の奥底では姉たちから父親を奪った女の娘ということに苦悩していた。

映画は小津作品のように淡々と四姉妹の日常を描いているが、何気ない台詞が姉妹各自の性格や相互のスタンスを浮き彫りにし、豪華すぎてモッタイナイくらいのキャスティングの必然性まで納得させられてしまうのには、恐れ入ってしまった。

四姉妹の中で恐らく一番のナイスバディは綾瀬はるかだと思うが、役柄上は色気も隙もない。一応、勤務先の病院の医師(堤真一)とは互いに惹かれ合っているが、医師には病気の妻が居た。まだまだ面倒を見なければならない妹たちも居る。そんな役なら綾瀬で無くても務まりそうなものだが、すずが洗濯物を干す際に、姉のブラジャーの大きさに驚く場面を敢えて加えたことで、観客はそれが長女のものだと直感したことだろう。

綾瀬が間接的だった分、長澤まさみは視覚的に際どいラインで色気を振り撒いていた。何しろ、冒頭からして、太ももも露わにベッドで寝ている。それも、男とひとつのベッドで寝ていて、目覚める少し前の光景だ。その後もチラチラと女のだらしなさを、際どいフレーム割りで見せてくれる。

逆に、いつまでも妹キャラ視されることに反発し、某TVドラマでパンチラ連発だった夏帆は、かつての妹キャラに戻っていたのが意外だった。案の定、某ドラマの劇場版には出演していない。チョット残念な気もするが、あのハチキレ振りはもっと進化した形で披露してくれた方がウレシイかも!

姉三人を差し置いて一番キラキラしていたのは、言うまでも無く広瀬すずだ。この年頃の娘には、何をやらせても可愛い。風呂上がりに大胆行動に出て、長女・幸に叱られるシーンが、特に好きだ!四姉妹とも原作とは違う役名だそうだが、彼女だけ敢えて芸名をそのまま役名にした是枝監督の判断は、正にそういう理由なのだろう。

言い換えれば、本作の映画化が一年早かったら、三吉彩花とか川島海荷が起用されて、役名も「彩花」とか「海荷」だったかもしれない。逆に一年遅れたら、橋本環奈が役名も「環奈」で演じていたかもしれない。それにしても、父親が同じだというのに、どうして異母妹は香田すずではなくて、浅野すずだったのだろうか?

ちょっと可哀相だったのが、前田旺志郎ですね。片想いのまま平静を装う役柄を好演していたんだけど、物語の主軸では無かったから、扱いがゾンザイでしたね。でも、彼は今、平日昼間のドラマで、この時の経験を遺憾なく発揮しているようですね。あちらのドラマはもっと複雑で、長兄は実は養子で、物凄く年の離れた実の弟がいるなんて、本作以上に込み入った内容みたいですね。
posted by SunHero at 16:40| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 日本映画鑑賞 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ふじきさん、コメントありがとうございました。
乳の心配という点では、夏帆はどうなんですかね?
「みんな!エスパーだよ!」での振り切れ具合は良かったんですが、本作では「昔のキャラで出ています」的でしたね。エスパー続投して欲しかったけど、映画版には後任の池田エライザが、夏帆以上の露出でエライザ!
Posted by SunHero at 2015年09月16日 02:20
> 四姉妹の中で恐らく一番のナイスバディは綾瀬はるかだと思うが、役柄上は色気も隙もない。

みんなナイスバディですからね。巨乳の遺伝子を受け継いでいるんじゃないか、と。大竹しのぶや樹木希林が巨乳というイメージはないので、父方からの隔世遺伝かもしれない。いや、隔世遺伝じゃなくって父が巨乳って可能性もあるけど。という設定ならすずちゃんも乳の心配をしなくても大丈夫。
Posted by ふじき78 at 2015年09月11日 07:42
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