Todd Rundgren - Global [国内盤] (April 2015)

21世紀に入ってから、“Liars” (2004)“Arena” (2008)“[Re]Production” (2011)“State” (2013)と、EDM路線まっしぐらのTodd Rundgren。チョット飽きたのか、合間にEric Claptonの真似をして、Robert Johnsonの楽曲をカバーした“Todd Rundgren's Johnson” (2011)なんてアルバムも出した。

他方、Toddが関与しない所で、古い音源の発掘修復作業も盛んだ。2in2や3in2仕様で怒濤の旧譜再発ラッシュがあったり、古いライブ音源がCD化されたり、お蔵入りしていたCDが陽の目を見たり、近年のライブがDVDで出たり、・・・・ファンも楽じゃない。金欠に苦しみながらも、必死で買い続けている。ふらふら

今年も早々から新譜情報が飛び込んできた。それが本作“Global”だ。Toddのオフィシャル通販サイトや、Amazon、HMV、Towerといった量販サイトでは、前作“State”同様の2枚組仕様の発売も告知していた。前回はオーケストラとの共演によるライブCDだったが、今回はライブDVDとのカプリングだそうだ。ところが、肝心のDVDに不良があったらしく、初回出荷分がリコールとなってしまった。

とりあえず、ボーナス・トラック1曲入りの国内盤を買った。というか、このボーナス・トラックこそが、国内盤の超目玉楽曲だ。昨年は高野寛のトリビュート・アルバムで、自らがプロデュースした「虹の都へ」をカバーして異彩を放っていたが、今回はついにYellow Magic Orchestraの「Technopolis」をカバーしている。原曲よりもヒステリックな印象を受けたが、シンセのメロディをわざわざギターで弾いているので、微妙な感情の起伏が演奏に反映して、そう感じたのかもしれない。

1990年代には、音楽制作という創作活動よりも、21世紀に向けた音楽の提供スタイルの模索に傾倒していたTodd Rundgrenだが、「インタラクティブ・ミュージック」も「直接リスナーに楽曲や映像等のコンテンツを提供しようとした会員制サイト」も、結局頓挫してしまった。特に後者は、SunHeroがパソコンの購入に踏み切った直接的かつ最大の要因だっただけに、僅か半年でアクセスできなくなってしまった時は、流石に損害賠償請求してやろうか!と憤慨した。わーい(嬉しい顔)

2000年のアルバム“One Long Year”は、謂わば会員制サイトに費やした長い一年にケリを付けて、サイトで配信していた楽曲をCDにして、活動の一端を広く公開したものだったと思う。21世紀に入ってからは、宅録オタクの原点に帰って、ハワイの自宅で新しい音楽ツールと格闘しながら、アルバムを発表し、精力的にツアーイベントを行なうようになった。

アルバム・リリースの間隔が徐々に短くなって来ているのは、EDMツールの使い勝手に慣れてきたことの現れではないかと思う。2011年にタイプの違うカバー・アルバムを、立て続けに2作品発表した後、一年置きで(ボーナス・トラックを除けば)新曲ばかりのオリジナル・アルバムをリリースして、やけにハイ・ペースだ。ダッシュ(走り出すさま)

それでも、、一定のクオリティーをキープしていて、“Liars”以降のEDM作品では最もポップな楽曲が揃っている。かつてのポップ・チューンをEDMで再構築した感じだ。さらに、前作“State”が10曲で51分余りだったが、今作は12曲で49分足らずだ。その分1曲1曲の密度が増した感じだ。グッド(上向き矢印)

アルバム・タイトルだけでなく、曲名にも「earth」、「global」、「terra」といった単語が使われている。人間社会への憤り・警鐘のようなものが感じられた前作に比べると、まるで地球外に居るかのような客観的な視点を感じた。それをアルバムのカバー・イラスト眼鏡が漫画チックに象徴している。

([Re]Productionを除く)これまでのEDM作品と最も顕著な違いは、ゲスト・ミュージシャンの参加(起用?)だ。"Blind"ではBooby StricklandがSaxを吹き、"Earth Mother"ではJill Sobuleや奥方のMichelle Rundgrenを含むコーラス隊を、"Skyscraper"ではKasim Sultonのハーモニー・ボーカルをフィーチャーしている。

本作のリリースに合わせて、既に全米ツアーがスタートしている。公式サイトの日程を見ると、唐突に7月にFuji Rock Festival(以下「FRF」)が載っている。2011年にもFRFだけのために来日している。この時は秋に再来日したが、合間にリリースされた“Todd Rundgren's Johnson”をメインにしたセットリストで、Greatest Hits Liveな内容だったFRFとは全く趣旨が異なっていた。そんな前例があるだけに、今回はFRFの前後に東京でもライブを是非やって欲しいものだ。

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