人間キャストを一新したトランスフォーマー・シリーズの新作を見た。前作で3部作完結だと思っていただけに、早くもリブート作品登場かと思ったら、立派な続編だった。アメリカで映画化された際、日本のTVアニメの設定を踏襲しつつも、大胆にトランスフォームしたのが良かったのだろう。元々アメリカのアニメ会社の原案を日本でアニメ化しただけに、色々と融通が利くという訳か?ここまで話を広げられるとは恐れ入った。
人間キャストが総入替えだった上、元々は惑星サイバトロンにおける金属生命体のオートボットとディセプティコンという二大勢力の対立という図式だったはずだ。ところが、前作で死んだ後者のリーダー=メガトロンとは別(?)の連中が地球侵略にやってくる。オートボットでもディセプティコンでもない、もっと強大な黒幕がいるような気配がムンムンと漂う。その正体は明らかにならないまま終映。それどころか、メガトロン復活?
こうなると、続きが見たくてウズウズする。ところが、Michael Bayは本作を以って、本シリーズの監督職にベイベイ、否、バイバイしてしまった。あれだけ次作への期待を盛り上げておいて、後は後任にお任せって無責任じゃないの?続編の制作予定はあるようだが、もう監督は決まっているのだろうか?
それにしても、視覚的なインパクトがまたもや倍増して、鑑賞中はスゲ~!スゲ~!と感嘆しきりだった。でも、後で良く考えてみたら、今回も画期的な発明に目が眩んだ愚かな人間が、ディセプティコン側に上手く利用されてしまう。人間キャストが総入替えだったことも、良く再考してみれば、前作のキャストと1対1対応で置き換えられそうな役回りだ。
ちょっと違っていたのは、新キャラのトランスフォーマーがオートボット側に就いたことだ。恐竜型のダイナボットだ。全身ドリルになって、地球の重力の影響など全く受け無いかのように、縦横無尽な破壊力を発揮する、前作のショックウェーブとは好対照だった。
最終決戦の地がシカゴから香港に移ったのも、中国が今や世界経済に大きな影響力を持つようになったことと無関係ではないだろう。雑居ビルがひしめき合う街並みを巧みに利用したヒューマン・チェイス(人間同士の追い掛けっこ)も、舞台を香港に移したからこそ可能になった演出だろう。だが、根幹が前作の踏襲で、脚色で巧みに誤魔化していたのでは、Michael Bayも飽きてしまったのかもしれない。
次作が早く観たいと言えば、「ミッション:インポッシブル」シリーズはどうなっているのだろうか?Tom Cruiseは、「ロック・オブ・エイジズ」、「アウトロー」、「オブリビオン」、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」と寄り道ばかりだ。その間に、Kevin Costner主演で「ラストミッション」が公開されてしまった。どちらも役名はイーサン。姓がハントとレナーという違いはあれど、紛らわしいことに違いはない。
とにかく、どちらも次作が早く観たい!!
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