Diana Ross - “In The Name Of Love” Tour @Nippon Budokan, January 6, 2015

DianaRoss2015_poster.jpgSunHeroにとって、2015年のコンサート初めは、今年3月に誕生日を迎えると71歳になるDiana Rossの来日公演となった。TBSドラマ「想い出にかわるまで」の主題歌に起用されて、空前のダイアナ・ブームを巻き起こした“If We Hold On Together”からでも既に25年、前回の来日が1999年に(当時まだ)福岡ドームで1回限りの開催だったJose Carreras、Placido Domingoとの共演で、単独公演となると1996年以来19年振りだそうだ。

とうにブームは過ぎたと思っていただけに、昨夏唐突に来日が発表された際には、大いに驚き慌てた。チケット代の余りの高さに諦めようとしたが、招聘元のH.I.P.の先行予約(実際にはチケットぴあのネット抽選販売)に申し込んでダメだったら、潔く(?)諦めるという優柔不断な行動に出た。そんな不甲斐なさに神様が意地悪したのか、第一希望のSS席=22,000円(アリーナ外周/1階スタンド正面)は落選し、第二希望のS席=18,000円(1階スタンド両側/2階スタンド正面前方)になった。

その後VIP席(アリーナ・ステージ正面)~S席の追加発売があった事もあり、コンビニで発券した際には神様はどこまで意地悪なんだろうと恨んだ。チケットには「南スタンド G列 11番」とあったが、1階ならSS席のはず。もう一度チケットをよく見たら、席番とは全然別の行=開演時刻の「開演」の文字のすぐ下に「2階」と印字されていた。丁度ひと月前、倉木麻衣の15周年ライブで「2階 南西スタンド G列 7番」だった。両方に共通していたのは、それより若い番号の無い一番端の席ということだった。

しかも、結論から言ってしまえば、Show自体がencoreも含めて75分程度だった。ホテルのディナー・ショーか、高級ライブハウスのワン・ステージ分に過ぎない。何度も衣装替えをしていたのは、小休止を兼ねていたのだと善意に解釈したいが、Gloria Gaynorのカバー“I Will Survive”で本編を締め括って、encoreは例の日本のみの大ヒット曲だけでおしまい。

アメリカのコンサート・ツアーには前座が付き物だ。日本でも、たまに前座が登場する事がある。Bad Campanyの時は、Paul Rogersの息子が、たった一人、ギター弾き語りで前座を務め、観衆の喝采を浴びた。同じ弾き語りでも、かつて谷村有美が「おでかけツアー」で3時間やるのが普通だった事もあって、最低でも1時間半はやってくれないと満足しない体質になってしまった。

武道館の蛍光灯が一斉に点くと、不満のため息を漏らすこともなく、観客は一斉に出口へ向かい始めた。SunHeroにとっては異様な光景に見えたが、明らかに自分の方が浮いていた。実は単に通路脇というだけでなく、目の前も通路という座席だったため、開演後もしばらくは遅れてきた客に視界を遮られる有様だった。終演後は出口へ急ぐ客の渋滞に、帰り支度をすることもままならなかった。だからこそ、観客の反応を冷静に受け止めることが出来たという訳だ。

否、例え短時間でも、やるべき曲を一通りやってくれれば、SunHeroだって満足したはずだ。昔、まだアルバムを2枚しか出していなかったFountains Of Wayneのライブで、ボーナス・トラックを除くほぼ全曲をやって、終わってみれば75分しか経っていないのに、汗だくだったことがある。心地好い疲労感に包まれて会場を後にした。だからこそ尚更、皆さん、ホントに“If We Hold On Together”だけで満足だったんですかね?

折角、2人も男性シンガーを連れて来ていたんだから、故Marvin Gayeとのデュエット曲は古すぎて知らない人が多いだろうという判断は仕方ないとしても、Lionel Richieとの“Endless Love”は当然やるだろうと、大いに期待してました。まさか、2012年にLionel Richieが出した全曲デュエットによるベスト盤で、この曲をCrystal Kayと歌ったのが気に入らなかったんですかね?

今回の来日が本当に唐突に決まったんだろうなと、より強く思うことになった理由には、グッズ販売があります。アメリカで昨秋スタートしたツアーだというのに、Tシャツ類はおろか、パンフすら売られていなかった。唯一のグッズが、日本のレコード店が持ち込んだCDだけ。それも福袋のようになっていて、どんなCDが入っているのか、買わなきゃ全く分らない。それでも、帰り際には残り僅かだったのには呆れてしまった。

DianaRoss2015_goods.jpg

不満ばかり述べてしまったが、御年70歳であれだけの歌唱が披露できるのだから、圧巻とか驚異的とかでは形容しきれないモノを感じたのは確かだ。東京2公演のみというのも、致し方ないと言わざるを得ない。SunHeroとは比較にならないほど遠方から駆け付けたファンも、かなり居たようだ。

ホテルに戻る前にどこかで食事をしようよ等と、御婦人連や御夫婦が相談しているのが、其処彼処で聞こえた。中には、これなら新幹線で今夜中に帰れたね、なんて声も。悔しかったので、SunHeroもデニーズで食事して帰りました。ちょっぴり贅沢できたのは、デニモバと奈々子のおかげです。


どのベスト盤がベストだと思いますか?
(左から2009年、2014年8月、2014年12月発売です)


    <<Setlist of the January 6th Show>>
  1. I'm Coming Out  solo 1980
  2. The Boss  solo 1979
  3. My World Is Empty Without You  Supremes 1965
  4. Love Child  Supremes 1968
  5. You Can't Hurry Love  Supremes 1966
  6. Stop! In The Name Of Love  Supremes 1965
  7. Baby Love  Supremes 1964
  8. More Today Than Yesterday  solo 2006
  9. Touch Me In The Morning  solo 1972
  10. Upside Down  solo 1980
  11. Love Hangover  solo 1976
  12. Take Me Higher  solo 1995
  13. Ease On Down The Road  from the musical film soundtrack "The Wiz" 1978
  14. The Look Of Love  solo 2006
  15. Don't Explain
  16. Why Do Fools Fall In Love  solo 1981
  17. Where Did Our Love Go  Supremes 1964
  18. Theme From Mahogany (Do You Know Where You're Going To)  solo 1975
  19. Ain't No Mountain High Enough  solo 1970
  20. I Will Survive  solo 1995
  21. 【encore】
  22. If We Hold On Together  solo 1991
  23. I Will Survive (reprise)

  24. ◆ Musicians ◆
    Gerry Brown: Drums
    George Mitchell: Keyboards
    Cecil Thomas Jr.: Bass
    Michael Sechrest: Guitar
    Ron Powell: Percussion
    John Scarpulla: Saxophone
    John Isley: Saxophone
    Brad Mason: Trumpet, Flugel Horn
    Mark Miller: Trombone
    Lamont Van Hook: Chorus
    Fred White: Chorus
    Valerie Pinkston: Chorus

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