
その程度のことは、他の映画を見に行った際に少しずつ刷り込まれたことだが、一番気になったのは原作者だ。青木琴美と言えば、往年の〇〇女優しか思い浮かばない。てっきり彼女が漫画家に転身したんだと思っていたら、これが全くの別人だった。普段なら当然スルーするところだが、上映館の少ない映画を2本見るついでに、どういう目に遭うか、全く考えずに座席を予約してしまった。
ヒューマントラストシネマ渋谷は、8月に「たいむすりっぷメガネ」を見に行ったのが初訪問だった。一時期系列の有楽町でテアトルシネマグループ会員になっていたが、会社の移転やら何やらで有楽町が遠退いてしまったので更新しなかった。映画を2本以上見るつもりなら、再入会するという手もあったが、会員優待を利用する場合、座席指定の鑑賞券は当日窓口で引き換えることになる。ネット予約との整合性が取れていないため、希望する席が取れない可能性が高い。
そこで、千円均一の水曜サービスデーに照準を合せた。水曜日に有給休暇を取って、前夜にネットで座席予約をすることにした。お目当ての2作品の上映スケジュールを見ながら、どういう順番でどの回を見ようか思案していたら、もう一本見る余裕があることに気付いた。丁度上手い具合に、お目当て2本の合間に、この映画の上映時間がハマった。3本見ても3,000円なら、2,400円も得だ。再入会の必要もないし、前夜の内に座席も確保できる。Good Ideaのように思えたが、実は思慮が足りなかった。
1本目を見終えて上の階へ行ったら、女子だらけだった。学校帰りの女子高校生や女子大学生のグループの中に、男子と言えばアベックばかり。オッサンの一人客なんて、きっとSunHeroだけだったと思う。そういうときは通路脇の席とかにしておけばいいのに、ほぼド真ん中の席を予約していた。おかげで、メチャクチャ映画に集中できた。
不覚にも、新人・大原櫻子の初々しい演技に惚れてしまった。こんな妹が・・・・否、こんな娘がいたら、Apple of My Eyeだ。佐藤健とのキス・シーンが3回もあったのは許せん!カノジョとしては、映画デビューにしていきなり夢のような共演が果たせた訳で、今後の活躍に期待したい。
天才サウンドクリエーター役の佐藤健も、大河ドラマ「龍馬伝」で俄然演技力も注目されるようになった。この映画でも音楽でしか本心を明かせないという捻くれた性格で、素性を隠して大原櫻子演じる高校生と付き合い始めるという嘘で固めた交際に苦悩する姿を好演していた。もっと素直な性格だったら、カノジョが高校生なだけに、スキャンダルになっていたかもしれないが、逆にカノジョの才能に気付くのが遅くなって、新たな苦悩(=後悔?)を抱えることになってしまう。
音楽ビジネスの虚実が背景になっているストーリーは、SunHeroの興味をさらに増幅した。劇中歌がどれも結構イイ。フル・バージョンで収録したサントラCDを出してくれたら、買いたいと思ったほどだ。連載コミックの映画化で、原作のファンに受け入れられるか否かは、コミックでは読者が想像するしかなかった劇中歌をどう具現化するかであり、そこが最も苦心したところじゃないだろうか?
そうは言っても、案外容易く音楽は出来ちゃったのかもしれない。何しろ、8月のQuincy Jonesの来日に際して、日本側のミュージシャンを束ねていた亀田誠治が担当しているのだから。イケメンがどうかはさておいて、ベース・プレーヤーであり音楽プロデューサーである亀田氏は、映画を地で行くような人物だ。ホント「あまちゃん」みたいにCD出してよ。
前後に観た映画が相対的に暗いストーリーだったので、気分転換としてだけでもウッテツケだったが、置かれた状況と映画の設定が好みだったせいで、他の2本の印象が霞んでしまった。
<<追加情報>>
★亀田誠治が手掛けたカノ嘘「うたもの」全曲収録のCD発売中!!
ナントSunHeroが映画を見に行った”その日”が発売日でした。

「あまちゃん」乱売のビクターが「カノ嘘」は出さないなんてはずないじゃん

どうして”あの映画館”の物販コーナーでは売っていなかったのか?もしかして、売り切れ

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この記事へのコメント
SunHero
さて、ご質問の件ですが、最近は堂々とステージ上のバンドの演奏に合わせて、マニピュレーターがプログラミングされた演奏を被せていたり、逆にバンドがマニピュレーターのプログラミングに合わせて演奏しているケースに遭遇します。
ライブでそこそこの演奏を聞かせるバンドでも、レコーディングとなると、スタジオ・ミュージシャンが演奏しているというのは、古くはモンキーズという有名な例があり、今に始まったことではないようです。
音楽を聞かせるのではなく、パフォーマンスを見せるために、演奏どころか歌までも録音されたものを流す「口パク」も、市民権を得てしまった感じです。
ひと頃流行ったUnpluggedは、プログラミングされた音楽の氾濫にうんざりしていたところに、実際に人間が歌い演奏するという本来の意味での生演奏が見直された現象と言えるでしょう。
こんな程度の説明しかできませんが、納得いただけましたでしょうか?
※マニピュレーター:
シンセサイザーやシーケンサーをプログラムする専門家のこと。たいていの場合、裏方にまわることが多いが、バンドによってはステージに出ることもある。(音楽用語辞典より)
クマネズミ
「音楽ビジネスの虚実が背景」とありますが、ライブ会場で演奏活動をしているバンドの場合、この映画のクリプレやMUSH&Co.のようにスタジオ・ミュージシャアンが実際の演奏をして、舞台の表に出ているメンバーは演奏の真似だけをしているということがよく行われるものなのでしょうか、音楽に詳しいSunHeroさんのご教示を受けたいところです。