紫雨林(Jaurim) - 八集:陰謀論 (August 2011)

紫雨林/八集:陰謀論合間にベスト盤やノン・タイトルのEPのリリースはあったものの、オリジナル・フル・アルバムとしては3年半振りの新譜が、昨秋リリースされていた。どうやらベスト盤のリリースを以ってレーベルを移籍したらしく、EPが移籍後初リリースだったようだ。だが、通算8枚めということで、アルバム・タイトルよりも大きい字で「八」と表記されている。何だか「シカゴ」みたいで、思わず笑みがこぼれた。

随分シンプルなジャケットだなと思っていたが、ブツが届いたら紙袋の表印刷だった。紙袋入りと言えば、やはり「レッド・ツェッペリン」が真っ先に思い浮かびますよね?キッチリ封がされていて、カッターで開封するのが、何となく惜しまれた。本当のCDジャケットは思いの外カラフルで、デビュー以来のダークでディープなイメージは、件のEPに封印してしまったかのような印象だ。

デビュー・アルバム「Purple Heart」のリリースが1997年だそうだから、不動のメンバーで今年15周年を迎えたことになる。3集(2000)・4集(2002)と言った充実したアルバムを発表した頃には、GLAYと共演を果たすなど、盛んに日本進出を図っていた。ところが、それまでのイメージとは真逆の「軽快で明るい」5集(2004)以降、次のステップを模索するようになると、日本盤のリリースは途絶えてしまった。

バンドの音楽性が行き詰ってしまったのを打開したのは、リード・ボーカルと大半のソングライティングを手がける紅一点=キム・ユナの結婚・出産だったのかもしれない。出産後に発表された7集(2008)には多彩な楽曲が並び、まだ方向性が定まっていない感じは否めないが、何か吹っ切れた印象があった。そして、思い掛けず待たされた本作だが、バンド史上最も聞き易い楽曲が揃ったアルバムが登場した。

でも、どうなんでしょうか?3集・4集あたりの深く暗いイメージのサウンドが彼等のトレードマークだと思って聞いてきた古くからのファンは、きっと違和感を覚えるでしょう。あの頃のインディーぽさはすっかり影を潜めてしまいましたが、キム・ユナの音楽以外での活躍も含め、それが今や韓国を代表するロック・バンドになった証(or代償)なんだと思います。

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